2008年08月01日 (金) | Edit |
H. サダーティッサ著 桂紹隆・桂宥子訳「ブッダの生涯」立風書房より(21)


三人は全員カッサパといった。中でももっとも有名なのは、
ウルヴェーラーのカッサパで、五百人の弟子を従えていた。
他のふたりは川(ナディ)のカッサパ、ガヤーのカッサパといい、
それぞれ三百人と二百人の弟子を従えていた。

三人は弟子とともに仏陀の教えを聞き、僧団に加わった。

その結果まだ初期の段階にかかわらず、
仏教僧団は僧の数が飛躍的に増え、
三人の聖者としての名声も加えられた。

彼らの名声が、影響力を持つ別の人物、
ある王の帰依を促したと思われる。
その結果、ブッダの教えはまずこの王の領土で広まったに
ちがいない。


それは、マガタ国のビンビサーラ王であった。
以前、ガウタマに宗教生活をあきらめるよう説得した
その人である。

旅の途中、大勢になった弟子とともに、ブッダはマガタの首都
ラージャガハに到着した。ブッダが都にやって来たことを聞いた
ビンビサーラ王は、多くのお供を従えて訪ねてきた。

あの有名な師、ウルヴェーラーのカッサバが、今やブッダの弟子
になっているのに王はおどろいた。お供の中のバラモンたちも
同様であった。

もっとも、このことはバラモンたちの癪のたねであったにちがいない。
というのは、仏教がバラモン教の体制に与える脅威を劇的に示唆して
いたからである。しかし、ブッダはいつものように振舞い、次のよう
に説いたといわれる。

「なぜ人は不幸なのでしょう。欲望に満ちているからです。欲望は、
ついには、望みのものを手に入れても満足しない渇愛になってしまい
ます。では、どうすれば幸福になれるのでしょう。

欲望を捨てることです。ちょうど、薪をくべなければ火が消えてしま
うように、不幸も、欲望という薪をとり除けば終わります。わがまま
な望みと習慣を克服するときに、人は真の幸福を見出すでしょう。」

ブッタが話し終えたとき、ビンビサーラ王は、忠実な従者らとともに
在俗の仏弟子になりたいと申し出た。そして、ブッダと僧団を宮殿に
招待し、みずから彼らに食事をふるまった。

さらに、後になって王は〈竹林の園〉という遊園を僧団に寄進してい
る。

前に述べたように、ブッダは雨季の間どこか気に入った場所に引きこ
もり、瞑想にふけるのが常であった。第一回目の安居は〈はじめての
説法〉の直後、五人の最初の弟子たちとともに過ごしている。

ブッダの代表的な弟子として知られるようになるふたりの男が帰依し
たのは、第七回目の安居のときであった。



次回につづく


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ジャンル:学問・文化・芸術
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あなた と 世界
ニサルガダッタ・マハラジは日本ではほとんど知られていません。
私もつい最近彼の対話録を目にしたばかりです。

マハラジは、タバコ屋の親父さんだったそうですが、
同時に二十世紀最大の聖者でもあり、話を聞きに来る人に毎朝、
時間を割いていました。マハラジの対話録は、質問者をたちまち
に覚醒に導くような強力な話に満ちています。



唯一の希望

 無知であることで、私たちは無実なのだ。
 行為のなかで、私たちは有罪だ。
 私たちは知らずに罪を犯し、理解することなく苦しむのだ。
 
 私たちの唯一の希望は、止まって、見て、理解し、
 記憶の罠から抜けだすことだ。
 なぜなら記憶が想像をあおりたて、
 想像が欲望と恐れをひき起こすからだ


誕生、人生、死

 誕生、人生、死の観照者は同一だ。
 それは愛と苦痛の観照者なのだ。
 なぜなら限定と分離の存在が悲しみに満ちたものであるにもかかわらず、
 私たちはそれを愛しているからだ。
 私たちはそれを愛し、同時に憎んでいるのだ。

 私たちは争い、殺し、生命や所有物を破壊する。
 そしてそれにもかかわらず私たちは愛情深く、献身的なのだ。
 私たちは優しく子供の世話をする。
 そして子供を捨てもするのだ。
 私たちの人生は矛盾で満ちている。
 しかし、それでも私たちはそれにしがみつく。
 この執着がすべての根底にある。


私の態度

 だが、私の態度は異なっている。
 子供の誕生を祝わないように、私は死を災難としては見ないのだ。
 子どもは困難のなかへと生まれてきた。
 死者はそれから立ち去るのだ。
 
 生命への執着は不幸への執着だ。
 私たちは私たちに苦痛を与えるものに執着するのだ。
 私たちの本性とはそんなものなのだ。
 
 私にとって、死の瞬間は恐れではなく祝福の瞬間だ。
 私は泣いて生まれてきた。
 私は笑って死ぬだろう。


あなた と 世界

 あなたは世界に属するのではない。
 あなたは世界の中にいるのでさえない。
 世界は存在しない。
 あなただけが在るのだ。
 あなたは想像の中で世界を夢のように創造している。
 
 あなたがあなた自身を夢から分離できないように、
 あなた自身から独立した外側の世界をもつこともできないのだ。
 独立しているのは、世界ではなくあなただ。
 
 あなた自身が創造した世界を恐れてはならない。
 幸福と実在を夢のなかで探そうとするのはやめなさい。
 そうすればあなたは目覚めるだろう。

 すべての「なぜ」や「どうして」を知る必要はない。
 質問には終わりがないのだ。
 すべての欲望を放棄しなさい。
 マインドの沈黙を保ちなさい。
 そうすればあなたは発見するだろう。




『I AM THAT 私は在る  ニサルガダッタ・マハラジとの対話』 より


2008/08/01(Fri) 17:31 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
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