2008年07月12日 (土) | Edit |
宇野千代著「天風先生座談」二見書房より (41)


血液には二つの役目があります。
こういうことは小学校の子供でも知っているけれども、
かえって大人が知らないから、大人に言って聞かせる。

血液の一つの役割は、我々の肉体を組織している細胞を
養うために、もっとわかりやすく言えば、
細胞が生きるのに栄養物が必要である。

その栄養物を運ぶ役割である。だから血液は細胞の生命
を支える栄養物の運搬をおこなっている。郵政省だな。


もう一つ忘れてならないことは、われわれの肉体生命の
存在に、危害を加えるバクテリヤやバチルス、これはもう、
目に見えないからいないと思っているだろうが、

顕微鏡の、少なくとも五百倍くらいの顕微鏡をかけて歩いたら、
表に出られやしないほどいっぱいいる。表に出られないどころか、
家の中にもいて、生きたここちはしないくらいのものだ。

自分が座っている周囲、周囲どころじゃない。自分の体の中にも
うんとこさといる。それが白粉つけたり、髪をカールしたり、
仕立ておろしの洋服を着たり、そうして、好きだわ、と言って
なめっこしたり、いやだな。

そんなことはどうでもいいけど、お互いに黴菌のやりとりをして
いるんだろう。そういう黴菌やバチルスをそのままにしておくと、
われわれの肉体は完全に生きていかれません。

天なるかな。有難いかな。よろしいか。血液の中の白血球という
ものが、それを取り殺してくれるという作用を持っている。
これを医学の方で食菌作用という。

けれどもそれは、理想的な血液が体内を循環している場合にのみ
おこなわれる状態である。理想的な血液とは、血液の主成分が弱
アルカリ性である場合にいう。

ところが、消極的な感情・情念を起こした場合の、色や味の変わ
った血液は、弱アルカリ性ではないのであります。

どういう血液かというと、酸が非常にふえて、医学的にいうと、
アジドージスという血液になっちまう。このアジドージスという
血液になるってェと、黴菌でも何でも、繁殖するのに非常に好い
状態になっちまう。

それが嘘でない証拠は、あらゆる事実に証明できるが、いちばん
早わかりのできるのは、神経過敏な気の弱い人が病にかかるてェと、
どうしてもその病が長びきます。

また、得てして、病にかかりやすい。結局、抵抗力が体から減らさ
れているもの。ところが、そういう理由さえ知らないくらいなんで
すから、血液がそういう状態になるような、消極的な観念とはどう
いうものか、知りませんよ。

せいぜい知っていたところで、三つか四つくらいのものだ。
消極的な感情・情念とはどんなものか、教えてあげるからね。




次回につづく


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ジャンル:心と身体
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パヒューム ある人殺しの物語
十八世紀パリは活気と悪臭に満ちていた
金持ちたちは香水の虜になった
そんな時代にたぐい稀なる天才調香師が生まれた

(ストーリー)
パリの魚市場で産み落とされた、世にも稀なる才能
1738年7月17日、パリのセーヌ河沿岸に並ぶ魚市場は、活気と悪臭に満ちていた。

大きな腹を抱えた魚屋の女が、突然店の奥に倒れこみ、無造作に捨てられた魚のはらわた上に赤ん坊を産み落とす。死産と決め付けて捨て置いた赤ん坊が大声で泣き出し、女は子殺しで逮捕された。ジャン=バティスト・グルヌイユ、産声で母親を絞首台へ送った赤ん坊はそう名付けられた。人類に2人といない才能が誕生したことなど、人々は知る由もなかった。

仲間はずれの育児所から、過酷な皮なめしの仕事へマダム・ガイヤールの育児所に引き取られたグルヌイユに友達は1人もできなかった。何キロも先の匂いを嗅ぎ分けられる超人的な嗅覚を持つ彼の存在を、子供たちはどこか普通とは違うと鋭く感じとったのだ。マダム・ガイヤールは、13歳になったグルヌイユを皮なめし職人グリマルに売り払う。ただ黙々と働き続けるグルヌイユ。数年後、青年になったグルヌイユ(ベン・ウィショー)は、パリの街中へ配達を命じられる。遂に別世界への扉が開いたのだ。

赤毛の少女から匂い立つ、運命の香りとの出会い焼き立てのパン、生牡蠣、ワイン、白粉、口紅、そして香水──グルヌイユは豊かな富の香りを貪欲に味わう。その時、グルヌイユの心臓が、初めて出会った芳しい香りに激しく鼓動する。夢中で匂いを辿ったその先には、プラムを売り歩く赤毛の少女が佇んでいた。

彼女の香りに包まれて、初めて幸福とは何かを知るグルヌイユ。しかし彼は、脅えた少女の悲鳴を塞ごうとして、誤って死に至らしめてしまう。消えゆく命と共に、愛の香りも瞬く間にかき消えてしまうのだった。

天国の香りを創るための第一歩、香水店への弟子入り絶望と共にグルヌイユは悟る。これまでどんなに辛くても生きることに執着したのは、少女の香りを再現した天国の香水を創り出す使命のためなのだと。彼はシャンジュ橋の上に店を構える、今は落ち目の香水調合師バルディーニ(ダスティン・ホフマン)に、弟子にしてくれと頼みこむ。計量カップも使わず、己の鼻の記憶だけで、バルディーニが盗もうとして出来なかった流行の香水を作って見せるグルヌイユの才能に、バルディーニは呆然とするのだった。

自分には匂いがない、初めて知った恐怖と悲しみ。バルディーニの店はグルヌイユが次々と生み出す香水のおかげで大繁盛、かわりにグルヌイユは香りを捉える蒸留法を教わる。しかし、蒸留では“生き物”の匂いは取り出せないと知ったグルヌイユは、高度な技術を持つ職人の街グラースへと旅立つ。山で野宿するグルヌイユは、石の匂いしかしない洞窟で、初めて自分に体臭がないことに気付く。自分は誰の記憶にも残らない無の存在なのだと知り、グルヌイユは嘆き悲しむのだった。

遂に、この世に2つとない香水創りが始まった──
一晩でグルヌイユは立ち直った。自分は特別な人間だと世に知らしめると決意したのだ。
グラースの入り口で、運命は再びグルヌイユに微笑んだ。あの香りに再会したのだ。香りの主は、裕福な商人リシ(アラン・リックマン)の娘、豊かな赤毛の美少女ローラ(レイチェル・ハード=ウッド)だった。

脂に香りを移す冷浸法を習得したグルヌイユは、この世に唯一つの香水創りに着手する。その日からグラースの街は恐怖に包まれた。若く美しい娘が次々と殺されたのだ。しかも、被害者はすべて髪を刈り落とされ、全裸死体で発見されるという奇妙な共通点がある。妻亡き後、命より大切なローラを守るため、リシは街を出る。果たしてグルヌイユの夢は叶うのか──?


この映画の主人公ジャンは、究極の香水を作るために、
次々と「赤毛の少女」を殺してしまうのでしょうか?
生憎わたしはまだ見ていませんが、ラストシーンがすごい
ようですね。

ジャンは、愛を見いだすことができるのでしょうか?


http://perfume.gyao.jp/




2008/07/12(Sat) 19:47 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
人間の体はすばらしい!
ミクロの世界が通常の世界で見えたら、全くちがった価値観になることでしょうね。
明日が楽しみです。

昨日はWOWOWで、「パヒューム ある人殺しの物語」をみました。特別鋭い嗅覚をもって生まれてきた男の物語でした。なかなか印象的でした。全く愛のない世界で誕生し、また育った男がある特別な匂いを追いかけていく。その過程の中で愛の感覚がうまれて来る。(この男の初めて流す涙で、やまんばが勝手に感じたことです)ラストのシーンは愛の本質とはこういうことなのかなあ***と首を捻りながら推察しました。
2008/07/12(Sat) 07:27 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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