2008年06月19日 (木) | Edit |
宇野千代著「天風先生座談」二見書房より (38)


真理は厳粛です。その体てェものは、
心が強くならなければ決して強くなれない。
それを誰も知らない。

心をおっぽり出しておいて、
心はどんなに神経過敏でも、
肉体だけがどんどん強くなるてェことは絶対にない。

お医者さんで私の言っていることが嘘だと思ったら、
手をあげてくれ。誰もありませんよ。
そんなことをいう奴はいないもの。


健全な肉体は健全な精神によって作られるのであって、
健全な肉体によって精神が作られるのではない。

もう一つ、千歩万歩をゆずって、体が強ければ心が強く
なるとしましょう。そんな心が頼みになりますか。
なぜかというと、体の強い間だけ強い心だもの。

体が弱くなってしまうと、心も弱くなってしまう。
そんな心なら、あってもなくても同じ心じゃないか。

不断、つね日ごろ、なんでもないときには、なんでもなく
てよいのであります。体が丈夫で、どこもどうもないとき
には、心が弱くても強くても関係ない。

病や運命の悪くなったときに、それに負けない、打ち負か
されない、しいたげられない強さと尊さとを持った心が欲
しいのです。その心は、体を当てにして作ったのでは作れ
ません。

それを、まア私も、アメリカの医学博士の学位を持ちながら、
心を強くするには肉体を強くしなければ出来ないように思っ
ていた。哀れな医学者だったんですよ。

それがインドに行って、心は心の方から直さないかぎりは
強くなれない、ということを教わった。

ただし、ヨガの哲学というものは、肉体の生活に対しては、
ああする、こうする、という方法は教えません。すべて
悟りで、自分で自覚しなければならないことになっている。

では、心の力を心の方から作るというのは、いったいどうすれ
ばいいのか。感応性能という、心の働きの全部をおこなって
いるものを強くすることによって、その目的が達せられる。

しかし、この感応性能という特殊な機能は、生まれたときから
親に貰ったもので、人間の知恵工夫ではどうにもならない、と
学者が言っている。

といっても、私は自分より偉い学者や医者の言っていることでも、
学者神さまじゃあるまいし、学者が言ったからといって、それで
もって決まっているとは言えないじゃないか、と思う癖がある。



次回につづく


↓↓↓あなたの応援↓↓↓(1日1クリック)お願いします。

にほんブログ村 哲学ブログへ人気blogランキング精神世界 ランキング



スポンサーサイト
テーマ:モノの見方、考え方。
ジャンル:心と身体
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック