2008年05月03日 (土) | Edit |
河合隼雄著「老いのみち」読売新聞社より (71)


平成三年六月十三日に日本病院学会が開催され、
「新時代の医療文化をどのように構築してゆくか」
というシンボジウムに、皆さんよくご存じの、

NHK解説委員の行天良雄さんの司会で、
歴史学の木村尚三郎、評論家の上坂冬子、
免疫学の多田富雄という錚々たる先生方に
伍して参加してきた。

新時代の医療という点で、どの演者も共通して、
老いと死のことを話題に取りあげたのが
非常に印象的であった。


考えてみると、特定の病気にはなるかもしれないし、
ならないかもしれない。

しかし、老いと死は生き続けている限り、
すべての人の問題となるのだから、これらが重要な
話題となるのは、当然と言えば当然であろう。

国民全体の問題とあらば、このことを狭い意味での
「医療」という考えだけにまかせていいのだろうか。

これまでの医学は、何と言っても「病気を治す」こと
に目標をおかれてきた。

しかし、老いや死を相手とするならば、これまでの
ように「病気」に対してきた医療のあり方を抜本的に
変革してゆくぐらいの意気込みがいるのではなかろう
か。

病気よりも「人」そのものを全体としてみるには、
医者のみでなく看護婦、ソーシャルワーカー、それに
われわれのような臨床心理を専門にするものなどの
チームワークも大切になるだろう。

新しい医療イメージを語って三時間のシンボジウムが
すぐに終わってしまうような感じであった。



次回につづく


↓↓↓あなたの応援↓↓↓(1日1クリック)お願いします。

にほんブログ村 哲学ブログへ人気blogランキング精神世界 ランキング



スポンサーサイト
テーマ:哲学/倫理学
ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
この記事へのコメント
四苦
仏教では人間の根本的な苦しみを「生、老、病、死」の四苦
とします。


生苦
私たちは他の命を奪わないと存在出来ない。植物だって生命がある。
生きていいるかぎり大なり小なり殺生をすることになる。生き続ける
ことそのものが殺生の罪であり、苦である。

老苦
年とともに身体が衰え髪は白くなり、抜け落ち、歯も抜け、
顔や体は皺だらけになる。腰が曲がり、手足も自由に動かなくなる。

病苦
人間は病気になる。若くして細菌やウイルスに犯される人もいるし、
老いるといっそう病気にかかりやすくなる。

死苦
私たちには必ず死ぬ時が来る。どんな手段を使っても、死ぬことは
避けられない。どんなに頑張っても永遠に生きることは出来ない。


四苦の内「老、病、死」の三苦は、人生の晩年にまとめてやって来る
人が多い。

これは、「医療」という考えだけにまかせていいはずはなく、
「老、病、死」の三苦を「三喜」にすべく、真の幸福、自己実現を
目指して、当ブログは日夜研鑽しているものであります。





2008/05/03(Sat) 20:11 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
病院にて
ばあちゃんは整形外科に入院しました。
転んで手も思うように使えないので、食事の介護に行ってます。4人部屋ですがみんなお年寄り。そして体が不自由です。
カーテンの開け閉め、
ベッドの上下、
食事、排泄・・・本当にわずかなことでも、みんな看護婦さんがブザーがなれば、介助にこられる。
夜ともなれば、全く手は足りてない様子。
「生きるって大変なことだ」と しみじみおもうのです。
人そのものを全体としてみる・・そんなゆとりは感じられない現状です。
2008/05/03(Sat) 07:14 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック