2008年04月17日 (木) | Edit |
宇野千代著「天風先生座談」二見書房より (15)


考えて見ろ。厳密な意味からいっても、
文化に遅れている野蛮民族の方が、
人生すべてに価値なく生きている筈じゃないか。

ところが、反対に、人生に生きる場合に一番大事な
健康のごときは、ぜんぜん、頼もしからざる状態に
生きてる奴の方が多いじゃないか。

この俺たちの生きてる部落に、文明人の病むような、
病をもってる奴が一人でもいるか。

しかも文明人とは違って、文明人の考えている衛生
思想からほど遠い生活をしながら、雨に打たれ、

露に打たれ、夜は裸でもって地面の上に寝ていて、
しかも彼らは、完全な強健さを発揮しているでは
ないか。


文明人のように、寒ければ寒いで、暑ければ暑いで、
ちゃんと自分の体を保護する設備をしていないから、
のべつ風邪をひいたり、のべつ腹をくだしたりして
いるじゃないか。

それ以上にまた、人生を生きる場合に、
しじゅう自分のおさえがたい欲望のために、
自分が苦しんできているということは、
この土地の人間にはないぞ。

その大きな隔たりが、どこにあるか、考えて見ろ。
彼らの多くは、すぐ眼に見える物質だけを、
人生を解決し得るものであるかのように考えて、

肝心かなめの心というものを、
いつもないがしろにしている。

それがために、当然、心と体を一つにまとめるという
大事なことに気がつかない、というより、むしろ、
まったく、忘れている。

そこに第一番にお前は気がつかなければ駄目だ。
それがお前の忘れている大事なことだ。

なるほど。しかし、いままでまんざらいっぺんも聞かない
話ではないのであります。バイブルにも経典にも、
またマホメットの作った回教のコーランにも、

言葉の言いまわしは違っておりまするけれども、
人間が人生に生きるのに忘れてならないことは、

その生命を考える場合に、心と体を別々に考えては
いけない、というのは、そのどれにも出ています。

しかし経典やバイブルを読んだとき、
いまインドで教わったときのような、
強い衝撃は受けなかった。

ただ、眼に見たままで読み過ぎてしまった、
というだけのことであったから、
それほど深く感動したわけではない。

その同じ事柄が、あらためて、

「お前の病いが、文明民族の人の病いを治す医学という
ものでは治らないのは、そこに理由がある。どんな医学
をもってきても、生命を正しく扱わないものは、
その生命を護ってゆく力がないぞ。」

と言われたとき、愕然としたのです。



次回につづく


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テーマ:モノの見方、考え方。
ジャンル:心と身体
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The Secret Garden
「秘密の花園」は英国をはじめとして大変人気のある小説で
ステージ化や映画化が何度もなされ、ブロードウェイで
ミュージカル化もされた。

私は、バーネットの小説は読んだことはないのですが、
以前BSで「秘密の花園」の映画をやっていたのを観まして
とても感銘を受けましたです。以降映画を何度か観ました。
子供から大人まで、老若男女誰が見てもキット感動する物語
です。

たしかにやまんばさんの幼少時のお話と似ていますね。




http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:The_Secret_Garden_book_cover_-_Project_Gutenberg_eText_17396.jpg


あらすじ

イギリスの植民支配下のインド。多忙でほとんど家に帰らぬ英国政府の官吏の父と、着飾ってパーティに通うばかりの母を持つメアリー・レノックスは、インド人の使用人たちに囲まれ、我儘で気難しく、しかし孤独な少女であった。

そんなある日、悪性のコレラの流行により両親は急逝、インド人の使用人たちも逃げ去り、一夜にして無人となった住まいで、メアリーは誰からも忘れ去られ、ただひとり子供部屋にいるところを、父の同僚らによって発見される。唯一の身寄りである伯父・クレーヴン氏のもとに引き取られることになり、イギリスはヨークシャーに旅立つ。時は冬であった。

伯父の屋敷は荒涼としたムーアの外れにあった。伯父は十年前に妻を失って以来、 深い悲しみから立ち直れず、一年の大半を旅に出ていた。メアリーは屋敷で孤独な日々を過すが、庭で遊んだり、庭にやってくるコマドリと心を通わせることに唯一の楽しみを見出す。庭には壁に囲まれた庭園があった。そこは亡き伯母が生前大切にしていた場所で、ある事件をきっかけに彼女の死後、伯父の命令で閉鎖されていたのだった。メアリーは、その庭園のバラの木や花が枯れていないかどうか気になり、その入り口を探し回るのだった。そんなある日、メアリーはその庭園の入り口の鍵を見つけた。そしてとうとう庭園の入り口を見つけ、その中に入る。庭園は荒れ果てていたが、メアリーはそこがまだ生きていることを感じた。屋敷で身の回りの世話をしてくれるマーサを姉に持つ少年ディコンと知り合ったメアリーは、誰にも知られずに彼と二人だけでこの秘密の庭園を以前のような花園へ蘇らせることに喜びを見出す。またそれと時期を同じくして、メアリーは、彼女に秘密にされていた伯父の息子のコリンと出会う。彼は生来病弱でベッドから出たことが無く、メアリーと同様両親に愛された記憶の無い少年だった。

そして季節は春へ移り、屋敷の周りのムーアには新緑のヒースやハリエニシダの花が咲き始め、メアリーと花園を中心に、魔法がかかったような素晴らしい出来事が起こっていくのだった。





http://www.ntv.co.jp/kinji/h90305.html



2008/04/17(Thu) 18:47 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
生命を正しく扱うとは?
心と体を一つにまとめる

やまんばの幼馴染の男の子は大きな病院の外科医の息子で、小学生の低学年まで、毎日一緒に遊んでいました。その子の裏庭と私の家が繋がっていたのです。二人は大きくなったら結婚するものと思っていました^^。その頃を思い出すと、まるで小説の秘密の花園のような時間の流れでした。その子はいつも風邪をひき、のどにハンカチを巻いているのです。当然学校では、かけっこをしても勉強してもお絵かきしても、なんでもやまんばのほうが勝るので、いつもその子はお母さんに比較され、注意を受けてしまうので、二人で困っていたのです。その子は華奢な感じの、顔立ちの整った男の子。私は貧しいのに、健康優良児のような女の子でした^^。兄たちに連れられて、山で滑り台やターザンごっこ、たんぼではレンゲを摘み、蜂に教えられて花の蜜をたっぷり吸って遊んでいましたよ。
今日のお話を伺い、病気がちで滅多に外では遊ばない幼馴染のことを懐かしく思い出しました^^。
2008/04/17(Thu) 06:59 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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