2008年03月28日 (金) | Edit |
ティク・ナット・ハン著「微笑を生きる」春秋社より (55)


ある日、秋の公園で、
小さなハート型をした美しい木の葉を見つめて、
観想に浸っておりました。

その葉はすっかり紅葉し、
あやうげにえだからぶらさがっていたのです。

私は長いあいだ、
その一枚の葉のところにとどまって、
この小さな葉にいろいろな質問を浴びせかけて
いました。


そうしているうち、
木の葉はその木にとって母親だと思いあたりました。

普通は木が母親で、
葉は子どもにすぎないと私たちは考えます。

しかしこの葉をじっと見つめていたら、
葉のほうが木にとって母親だと気づいたのです。

木の根が吸い上げる樹液は水とミネラルで、
それだけでは木は育ちません。

その樹液が葉のところまで来ると、
葉はその樹液を太陽の光と炭酸ガスの助けを借りて、
豊かな養分に変えて、木に返してくれるのです。

だから葉は、木にとって母親のような存在でもあるのです。
そして木と葉は葉柄(茎)によってつながれているので、
茎を見れば、木と葉の関係がよくわかるのです。

私たち人間は、お母さんの胎内にいるときには、
長い茎のような臍の緒でつながっていますが、
この世に生まれでてからは、
もう母親とつながる茎を持っていません。

胎内では、胎児が必要とする酸素や栄養分は、
この茎をとおって流れてくるのです。

けれども産み落とされると同時にこの茎を切られるので、
母親から独立して、一人前になったような幻想を持って
しまいます。しかし本当はそうでありません。

私たちはいまでもずっと母親に頼っているし、
ほかにもたくさんの母親を持っています。

この地球は私たちの母親です。
この母なる地球に私たちを結びつけている茎は、
ほかにも数えきれないほどたくさんあるのです。

空の雲と結びつけている茎もあります。
もし雲がなければ、私たちが飲む水はなくなります。

私たちの体の、すくなくとも七十パーセントは、
水からできているのをご存じでしょう。
雲と私たちの体はつながっているのです。

川も、森も、木こりも、農夫も、みんなわたしたちと
つながっているのです。この地球のあらゆるものと
私たちはつながっているのです。

この宇宙のあらゆるものと私たちはつながっているのです。
何百何千という茎でつながっているのです。




次回につづく


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テーマ:自己探求
ジャンル:心と身体
コメント
この記事へのコメント
一即一切・一切即一
普通は木が母親で、葉は子どもだと考えます。
しかし、ティク・ナット・ハンさんの
「葉のほうが木にとって母親だと気づいた」
というのは、とても興味深い捕らえ方ですね。

また、
「木の葉のように私たちにもたくさんの茎があって
空の雲と結びついている茎もある」というのも
なんだかとてもイメージしやすくてたのしいです。


華厳経では、太陽の光である毘盧舎那仏の智彗の光は、すべての衆生を
照らして衆生は光に満ち、同時に毘盧舎那仏の宇宙は衆生で満たされている
という。

これを「一即一切・一切即一」
「あらゆるものは無縁の関係性(縁)によって成り立っている」
といい、これを「法界縁起」と呼ぶ。


「一即一切・一切即一」 
一つのものはそのまま一切のものと関連しており、
一切のものがそのまま一つ一つの命と結びついている。
       ↓  
「重々無尽(じゅうじゅうむじん)」              
すべてが関連しあって存在し、
その繋がりは尽きることはない。


ティク・ナット・ハンさんの捕らえ方と同じですね。



2008/03/28(Fri) 18:02 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
みんなで一つ
やまんばも本当にそう思います。
森羅万象全てがつながって一つだとおもいます。
だから、自分の行動には責任があるのだと、注意するようになりました。

見えるもの 見えないけどあるもの 感情や意思なども含め、小さな小さな粒子で構成されているように感じます。特にスケッチで自然観察をしていると、やまんばの頭では説明できないのですが、体全体で感じることがあるのです。

ゲーム脳という言葉があるのですね~。

やまんばは最近確信することがあるのです。
人間はなんでもいいから、なにかを創作する活動をしたほうがいいおもうようになりました。テレビのようにあたえられるだけではなく、創りだすことをする。仕事でも、遊びでも趣味でも。めだかをそだてたり、花一輪でもいいから、育てる。(ゲームの中ではなくこの現実の中で)一日のうちわずかな時間をさいて、自分にできる何かを。
思いをうまく伝えられません。すみません。

2008/03/28(Fri) 07:33 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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