2008年02月29日 (金) | Edit |
ティク・ナット・ハン著「微笑を生きる」春秋社より (47)


もしもあなたが詩人なら、
この紙の上に雲が浮かんでいるのが、
はっきり見えることでしょう。

雲がなければ雨は降りません。
雨が降らなければ、木は育ちません。

そして木がなければ紙はできないのですから、
この紙がこうしてここにあるために、
雲はなくてはならないものなのです。

もしここに雲がなかったなら、
ここにこの紙は存在しません。

それで雲と紙はインタービー(相互共存)して
いるといえるのです。


「インタービー」という言葉はまだ辞書に載って
いません。それで「インター」という接頭語を、
動詞の「ビー」につけて、「インタービー」という
新しい言葉をつくりました。

この紙をもっと深く見ていたら、
この紙のなかに太陽の光も見えてきます。
太陽がなければ森は育ちません。

実際、太陽がなければ、何も生きていくことが
できません。それで太陽もまた、この紙のなかに
存在していることがわかるのです。

だから、この紙と太陽も「インタービー」して
いるのです。もっと深く見つめてみると、
木こりが見えてきませんか。

木こりが木を切って製紙工場に運び、紙がつくられ
ます。そのうち小麦も見えてくるでしょう。

木こりは日々のパンがなければ生きられないので、
木こりの食べるパンになる小麦も、またこの紙の
なかにあるわけです。それから木こりの両親も見
えてきますね。

このようにどんどん深く見てゆけば、数えきれない
ほどたくさんのものがあってはじめて、ここに一枚
の紙が存在するということに気づくでしょう。

もう少しこの紙を見ていると、
私たち自身もこの紙のなかに見えてきます。

ここに自分を見つけるのはそうむずかしいことでは
ありません。というのは、私たちが何かを見るとき
には、視覚という知覚作用を働かせなければみえない
からです。

だから、あなたのこころも、私のこころも、ここに
参加しているのです。この一枚の紙のなかには、
あらゆるものが入っているのです。

ここにないものをひとつでも捜すことはできません。
時間、空間、地球、雨、土壌のなかの鉱物、太陽の光、
雲、川、熱……すべてのものが、この一枚の紙のなか
に共存しているのです。

だから、ぜひとも「インタービー」という言葉を辞書
にいれてほしいと思うのです。「ここにある」とは
「ともにある」ことです。

私たちが、あるいは、何かのものが、ただ自分だけで
存在するということはありえないのです。私たちは、
ほかのすべてのものとともに存在しているのです。

一枚の紙がここにあるのは、
ほかのあらゆるものがここにあるからなのです。




次回につづく


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ジャンル:心と身体
コメント
この記事へのコメント
無が有る
無なりに無となるに足る無があるのではないのか?

錬金術者さんのご質問の答えになるかどうかは
わかりませんがご参考に・・・


非常に通行の激しい道路のそばのアパートに
住んでいる人がいました。引っ越した当初の
1、2ヶ月は騒音ため、ぐっすり眠ることが
出来ませんでした。

そうこうするうちに、騒音にもすっかりなれて
夜も十分に眠ることが出来るようになりました。

ところがある夜、強い恐怖心で飛び起きたことが
ありました。原因をいろいろ調べましたが、
どうしても分かりません。

ただ、一年に二、三回、夜中に飛び起きることが
あるのです。その日は、お正月とか、お盆で
あることがわかりました。

そしてやっと夜中に飛び起きる原因がわかったのです。

お正月の元旦とか、お盆の日は極端に車の通行量が減り
いつも聞こえる騒音が、全く無くなる時間があったのです。

いつも聞こえる騒音が無いことが、強い恐怖心を呼び起こし
飛び起きてしまったということでした。

無いものによって現象が起こる





2008/02/29(Fri) 19:55 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
理解困難な教え
Q そんな理解困難な教えを、
お釈迦様はなぜ広めようとしたのでしょうか?

A それがこの世の自然のあり方であり、
真実であるとお釈迦様が確信されたからでしょう。


Q 教えを、無に帰すものだとするのなら、
なぜ、無に帰すものをわざわざ、説こうとしたのでしょうか?

A お釈迦様はこれこそが真理であると悟られたからでしょう。


Q 私なんか無である。他人の恩恵がなければ、無である。
その無とは一体なんなのか?

A その無とは「他人の恩恵」です。



2008/02/29(Fri) 19:51 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
縁起の法は知り難く悟り難い
私は以前、禁煙がなかなか成功しない友人に
このように話したことがあります。


「禁煙はとても難しい、多くの人が失敗する。
簡単にはいきません。ですから安易に出来ると
思わないほうがいいです。

ほとんどの人が失敗するようなことだから、
気を抜かずにやってみましょう。

簡単にいかないから、
あなただったらできるかもしれません」


このようなことをお話して簡単な呼吸法などを
お教えして、みごと彼は禁煙に成功したのでした。



お釈迦様が、
「私の悟った縁起の法は、甚深微妙にして
一般の人々の知り難く悟り難いものである」
とおっしゃったのは、

お釈迦様のお話を聞く人の自尊心をくすぐり、
話に集中させるためのテクニックだったのでは
ないでしょうか。

人は「一般の人々の知り難く悟り難いものである」
といわれると、俺なら理解できる、理解してやろう、
と考えて、一生懸命分かろうとするのではないでしょうか



2008/02/29(Fri) 19:49 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
紙の上に雲が見える
今日のティク・ナット・ハンさんの記事、
インタービーイングはまさに縁起の話ですね。


紙の上に雲が見え、雨が降り、太陽の光が照り、
木がスクスク育っているのが見えます。
そして木を切る木こりまでが見えてくるのです。

木は細かく砕かれて、最後は紙になります。


やまんばさんは、マリアさんのことなどもあり、
ちょっとトラウマになっているのかもしれませんね。

けれども大丈夫です。わたしは錬金術者さんを批判
しているわけではありません。相互理解するための
共通の土台を作っているところなのです。

言葉は、共通の概念がなければ意味を成しませんから、
「この言葉は私はこのように使います」
「他力というのは縁起という意味も含まれるのです」
とかね。

わたしにとっても頭の整理になりますし、錬金術者さん
にとっても仏教をより深く理解するためのチャンスだと
思います。



2008/02/29(Fri) 17:37 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
やまんばさまは賢いですな
 勿論、遠慮などしているつもりはありませんじゃ。 ろくろくさまの御蔭で、自分のなかでの問いに目覚めておりますじゃ。

 ろくろくさまのおっしゃることに、異論はありませんが、私のなかでは、何かスッキリとしないというか、モヤモヤ感が残るので、ろくろくさまとは、異なる立場、自力本願とでもいえる立場をとっているのですじゃ。

 では、遠慮なく、いきますじゃ。

 お釈迦様は、「私の悟った縁起の法は、甚深微妙にして一般の人々の知り難く悟り難いものである」
 と、つまり、自分の悟りは、理解困難なものであるといいました。

 そんな理解困難な教えを、なぜ広めようとしたのでしょうか?

 教えを、無に帰すものだとするのなら、なぜ、無に帰すものをわざわざ、説こうとしたのでしょうか?

 私なんか無である。他人の恩恵がなければ、無である。その無とは一体なんなのか?

 無なりに無となるに足る無があるのではないのか?

 とおもうのですじゃが、いかが?
2008/02/29(Fri) 11:03 | URL  | 錬金術者 #-[ 編集]
共存
「ここにある」とは「ともにある」ことです。
 
じつはやまんばは「共存」というテーマで、絵をかいています。自分の中から、湧き出てきた形で。今現在は墨を用いて描いています。五枚目。

どんどん深く見ていくと どういう表現になっていくのか楽しみです。

お二階のお二人のことですが、やまんばが思うに、
ろくろくさんと、錬金術者さんは同じ土俵の上には立っておられないと感じます。先日、錬金術者さんが、レオナルド・ダ・ビィンチのお話をされたように、「ダビンチは、自分と同じ経験をもつ魂の持ち主には、わかるような絵や手記を残しただけじゃ」・・・と表現されたように、みんな おのおの住んでいる世界がちがうので、お二人とも自分が体得されたことを、遠慮なさらず、コメントされればいいと思います。
ろくろくさんのような世界に住んでおられる人もいれば、錬金術者さんのような世界に住んでおられる人もおられる。受け取る側が自分の成長に合わせて、取捨選択をされてるとおもいますよ^^。意識の世界には限りなく、レベルがあると思うので、互いによき影響をうけながら、魂の成長を続けていきたいと、やまんばはニコニコしながら、思うのであります。批判の精神の中には成長の芽は育だちにくいのではないかと思います。
2008/02/29(Fri) 08:13 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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