(続々)人間の寿命は、何歳がちょうどいいか
五木寛之・帯津良一 著「健康問答」平凡社より(65)
五木 最初に、人間にとって平均的な、
ちょうどいい寿命はいくつですかなんて、
馬鹿な質問をしましたけれども、
ほんとはそんなものはないので、
一人ひとりに、
百万人いたら百万人の、
いい加減の時期があるんです。
帯津 平均というのも、
数字のマジックですからね。
五木 つまり、結構な時期というのが、あるんでしょう。
私は「天命、天寿」という言葉を使いましたけれど、
もしそれが、なんとかわかったら……。
自分の寿命はこのくらいですと、あらかじめわかれば、
ありがたいなと思いますけれども。
帯津 そうですね。
五木 帯津さんの考えでは、まず八十歳ぐらいまでは、
なんとかなるわけですか。
帯津 と、思いますね。
五木 ある歯医者が、患者さんから「どうして自分の
歯はこうボロボロなんだろう」と嘆かれたので、
歯は五十年しか使えないようになっているのだから、
それ以降も使う以上は、あちこち補修して、
インプラントしたりしなければしょうがないんだと、
そういって、患者さんを納得させたという話を聞き
ましたけれども、体の各部分はどうなんでしょうか。
たとえば、クルマとか、大きな電球とか、家電製品
とかには、あらかじめ設定された「死ぬ時期」が
あるんですってね。
それ以上使われたんじゃ物が売れないから、
このくらいで壊れるよ、というのを計算して、
出しているそうです。
帯津 そうらしいですね。あまり性能を上げちゃうと、
壊れなくなって、売れなくなっちゃうからと。
五木 あるところまでは調子よく動いて、さみだれ式
に故障が出てくるから、そろそろ変えようか、
ということだと思いますね。
それと、自分の命が、いよいよ最終ステージに
さしかかったなということは、本人はわかるもの
なのでしょうか。
帯津 そうですねえ……。たまたま今朝のことです。
肝臓にガンがあって黄疸が出て、腹水のある五十歳
くらいの女性の病室を訪れました。
再再入院ですが、これからの治療戦略を二人で組立て
るためなのです。部屋にはいると彼女は右向きになって、
すやすやと寝息をたてています。
顔を寄せて名前を呼ぶと、ふと目を開けて、あらっ
先生! とじつにいい笑顔です。一点のくもりもない
笑顔です。
「戦略会議ですね。……でも、今日は治るための戦略
ではなくて、虚空に旅立つための戦略をお願します……」
一瞬、こみあげるものがありましたが、すぐに嬉しさが
突き上げてきました。ああ、この人も、ついに生と死を
統合したなあ。お見事!という嬉しさですね。
次回につづく
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五木 最初に、人間にとって平均的な、
ちょうどいい寿命はいくつですかなんて、
馬鹿な質問をしましたけれども、
ほんとはそんなものはないので、
一人ひとりに、
百万人いたら百万人の、
いい加減の時期があるんです。
帯津 平均というのも、
数字のマジックですからね。
五木 つまり、結構な時期というのが、あるんでしょう。
私は「天命、天寿」という言葉を使いましたけれど、
もしそれが、なんとかわかったら……。
自分の寿命はこのくらいですと、あらかじめわかれば、
ありがたいなと思いますけれども。
帯津 そうですね。
五木 帯津さんの考えでは、まず八十歳ぐらいまでは、
なんとかなるわけですか。
帯津 と、思いますね。
五木 ある歯医者が、患者さんから「どうして自分の
歯はこうボロボロなんだろう」と嘆かれたので、
歯は五十年しか使えないようになっているのだから、
それ以降も使う以上は、あちこち補修して、
インプラントしたりしなければしょうがないんだと、
そういって、患者さんを納得させたという話を聞き
ましたけれども、体の各部分はどうなんでしょうか。
たとえば、クルマとか、大きな電球とか、家電製品
とかには、あらかじめ設定された「死ぬ時期」が
あるんですってね。
それ以上使われたんじゃ物が売れないから、
このくらいで壊れるよ、というのを計算して、
出しているそうです。
帯津 そうらしいですね。あまり性能を上げちゃうと、
壊れなくなって、売れなくなっちゃうからと。
五木 あるところまでは調子よく動いて、さみだれ式
に故障が出てくるから、そろそろ変えようか、
ということだと思いますね。
それと、自分の命が、いよいよ最終ステージに
さしかかったなということは、本人はわかるもの
なのでしょうか。
帯津 そうですねえ……。たまたま今朝のことです。
肝臓にガンがあって黄疸が出て、腹水のある五十歳
くらいの女性の病室を訪れました。
再再入院ですが、これからの治療戦略を二人で組立て
るためなのです。部屋にはいると彼女は右向きになって、
すやすやと寝息をたてています。
顔を寄せて名前を呼ぶと、ふと目を開けて、あらっ
先生! とじつにいい笑顔です。一点のくもりもない
笑顔です。
「戦略会議ですね。……でも、今日は治るための戦略
ではなくて、虚空に旅立つための戦略をお願します……」
一瞬、こみあげるものがありましたが、すぐに嬉しさが
突き上げてきました。ああ、この人も、ついに生と死を
統合したなあ。お見事!という嬉しさですね。
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神経細胞も入れ替わっている
2008-01-19 | 錬金術者 #- | URL|[ 編集 ]
人間の細胞は何年で入れ替わるのか
人間の体の分子は一年間ですべて入れ替わるので、
一年前の私と現在の私は、物理的には同一人物ではない
という説もあれば、それは三年だというのもある。
錬金術者さんは七年だとおっしゃる。
実際は、神経細胞などはほとんど一生の間入れ替わらない
そうですし、人間の赤血球の寿命は、およそ120日という。
少なくとも自分という記憶が何十年もあるわけですから、
すべてが完全に入れ替わるということはありえない
ですよね。ほくろ等も残るわけですし・・・
一年前の私と現在の私は、物理的には同一人物ではない
という説もあれば、それは三年だというのもある。
錬金術者さんは七年だとおっしゃる。
実際は、神経細胞などはほとんど一生の間入れ替わらない
そうですし、人間の赤血球の寿命は、およそ120日という。
少なくとも自分という記憶が何十年もあるわけですから、
すべてが完全に入れ替わるということはありえない
ですよね。ほくろ等も残るわけですし・・・
2008-01-18 | ろくろく #- | URL|[ 編集 ]
要は、裏と表、陽と陰
ですね。
人間が病気に罹らなかったら、
何も考えることができないものになったというのは
よく分かるような気がします。
病気になって初めて本気で自分の体のことを
考えたりしますものね。歯がボロボロになって
はじめて、よく歯を磨くようになったし・・・
トホホ
人間が病気に罹らなかったら、
何も考えることができないものになったというのは
よく分かるような気がします。
病気になって初めて本気で自分の体のことを
考えたりしますものね。歯がボロボロになって
はじめて、よく歯を磨くようになったし・・・
トホホ
2008-01-18 | ろくろく #- | URL|[ 編集 ]
破壊から思考が生まれる
秘教では、もし、人間が病気に罹らなかったら、何も考えることができないものになったという。この事は、病気に罹ってみてはじめて、健康の状態を知ることでわかるじゃろう。
苦悩がなければ、悟りもないのと同じじゃね。生きているから、死があるともいえるじゃね。要は、裏と表、陽と陰じゃね。
もし、臓器が増殖するだけ増殖し、肥大化すれば、たちまち周囲とのバランスを失って、病気になるわけじゃ。つまり、臓器は少しづく破壊されていかなければ、適切な節度、健康を保てないわけじゃ。
つまり、人体のなかでは、適切な構築と破壊が行われていなければ、人間自らが思考し、健康を保つことができないわけじゃ。
肉体を元に考えれば、人間は、徐々に死んでいるというわけじゃね。肉体は、7年毎に全て入れ替わっておるというじゃ。
ほっておくと、器官はどんどん肥大化し、病気になり、動くことができず、肉体はどんどん愚鈍になってくるじゃ。
だから、適切な破壊、死がどうしても必要になってくるじゃ。細胞もほっておくと、腫瘍化してくるわけで、適切な、抑制が、周囲から求められるわけじゃね。
確かに、染色体に、テロメアという領域があり、テロメアのなかのDNAに、繰り返しの配列があって、それが、細胞分裂の回数を決めているということは、わかっているが、所詮、インビトロ(体外)の実験じゃし、体内と体外では、全く環境も、周囲も異なるから、結果論でしかないじゃ。つまり、体外に切り離された状態で、何回分裂できるかというわけじゃ。
これとは、逆に腫瘍化した細胞は、テロメラーゼという酵素で、このテロメア領域の繰り返しを自分でつくってしまうわけじゃね。
幹細胞というのは、元々腫瘍化する性質をもつもんじゃ。環境に適合するように、つまり、周囲から抑制の信号を受けて、増殖を抑えることで、その器官の役割を果たし、人体全体の健康に貢献できるわけじゃ。
周囲から、少しずつ破壊されることで、生きてくるわけじゃ。このことは、人間と社会の関係からも洞察されるじゃろうね。しいては、地球と太陽系の関係でもあるじゃ。
苦悩がなければ、悟りもないのと同じじゃね。生きているから、死があるともいえるじゃね。要は、裏と表、陽と陰じゃね。
もし、臓器が増殖するだけ増殖し、肥大化すれば、たちまち周囲とのバランスを失って、病気になるわけじゃ。つまり、臓器は少しづく破壊されていかなければ、適切な節度、健康を保てないわけじゃ。
つまり、人体のなかでは、適切な構築と破壊が行われていなければ、人間自らが思考し、健康を保つことができないわけじゃ。
肉体を元に考えれば、人間は、徐々に死んでいるというわけじゃね。肉体は、7年毎に全て入れ替わっておるというじゃ。
ほっておくと、器官はどんどん肥大化し、病気になり、動くことができず、肉体はどんどん愚鈍になってくるじゃ。
だから、適切な破壊、死がどうしても必要になってくるじゃ。細胞もほっておくと、腫瘍化してくるわけで、適切な、抑制が、周囲から求められるわけじゃね。
確かに、染色体に、テロメアという領域があり、テロメアのなかのDNAに、繰り返しの配列があって、それが、細胞分裂の回数を決めているということは、わかっているが、所詮、インビトロ(体外)の実験じゃし、体内と体外では、全く環境も、周囲も異なるから、結果論でしかないじゃ。つまり、体外に切り離された状態で、何回分裂できるかというわけじゃ。
これとは、逆に腫瘍化した細胞は、テロメラーゼという酵素で、このテロメア領域の繰り返しを自分でつくってしまうわけじゃね。
幹細胞というのは、元々腫瘍化する性質をもつもんじゃ。環境に適合するように、つまり、周囲から抑制の信号を受けて、増殖を抑えることで、その器官の役割を果たし、人体全体の健康に貢献できるわけじゃ。
周囲から、少しずつ破壊されることで、生きてくるわけじゃ。このことは、人間と社会の関係からも洞察されるじゃろうね。しいては、地球と太陽系の関係でもあるじゃ。
2008-01-18 | 錬金術者 #- | URL|[ 編集 ]
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人間の肉体は約7年毎に更新されているじゃ。ホクロ等の形態は、仕事の引継ぎと同じように、情報が引き継がれているだけぞな。それは、その場所にホクロをつくるのが、生体にとって、最も望ましいから、できているにすぎないわけじゃ。
それも、全てが一気に入れ替わるのではなく、部分分が、順々に入れ変わっていくから、我々の眼には、入れ替わっていないようにみえるわけぞなもし。
記憶の担い手は、何度もいうようじゃが、肉体ではないし、脳でもない。「気」であるじゃ。気は、霊と魂を肉体につなぐ、いわば、コンピューターいうソフトウェアの役割をしておるじゃ。脳は、気と心のやり取りを翻訳しているにすぎないじゃ。
神経細胞は、増殖しない代わりに、トカゲの尻尾の再生力の「気」を、他の細胞より活用しているじゃ。だから、神経細胞は、破壊の刺激を受ける度に、再生力の「気」を活用し、「気」を修復させているじゃ。
霊と魂は、永遠のものだから、7年毎に、肉体が変わっても、同じものと認識できるわけじゃ。これを繋げているのが、「気」じゃね。
肉体は7年毎に更新されるから、5年あたりが、いわば、前の情報をそのまま引き継ぐか、それとも、自ら新たにつくりあげるかの岐路になるわけじゃ。だから、5年目は、肉体が大きく変わる余地、自由度が高いわけじゃ。この事は、ガン手術後の統計的な5年生存率が、目安とされることを、正当化しているぞ。
つまり、5年目あたりが、「気」の活用の最も効果的な時期じゃね。5年を再生無く過ぎれば再発しないし、5年目までに出てくると、5年目に改善しないと、危ないじゃ。
わしは、一応、科学全般にも目を通しているぞな。やっと、解明できたかという感じじゃがね。しかし、科学だけの勉強じゃ、理系馬鹿になり、文系の勉強も必要で、バランスをとらないと、ダメぞな。