2008年01月09日 (水) | Edit |
河合隼雄著「老いのみち」読売新聞社より (36)


八十五歳の御老人が、
カンカンになって怒っている。

と東京大学へ行くと
「どう見たって医者じゃあない」
と思える若い男が出てきて、

「今日は何月何日だとか、
100から7引けだとか、
たてつづけにいばった口ききやがって、

あっしゃ腹が立ったから、
はなからずーっと黙っててやったら、
どうでぇ、先生、


あとでかかあを呼びつけやがって、
相当ぼけが進んでいる。

もうなおらねえ、
なんてぬかしやがったとさ。
あのすっとこどっこい!ひでぇ野郎だ!」

これは浜田晋『老いを生きる意味』(岩波書店)
に紹介されている例である。

この書物は開業医として多くの老人に接した
経験から生み出された、素晴らしい書物である。

この例で、浜田先生はこのような誤解が生じるのは、
医者としては老人の痴呆性をみるために、
おきまりの質問をしているのだが、

相手に対するこまやかな配慮が
欠けているためだと述べておられる。

「医療はしばしばこの種の過ちをおかす。
一個の人格を持った人間を、対象化し、
そこから『病的な症状』を抽出しようとする。

その過程で『患者』を傷つけていることへの
医者の反省はない。痛みがない」との言葉は、
実に鋭い。

しかし、このような反省を述べられる
浜田先生のようなお医者様が居られることは、
日本の老人医療にとって実に心強いことである。



次回につづく


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テーマ:哲学/倫理学
ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
この記事へのコメント
バカ殿様こそ名君主
錬金術者さんのコメント「馬鹿の振り」
大変面白かったです。
よほど利口でないと「馬鹿の振り」は
できないですね。


バカ殿様で検索したら
志村けんのバカ殿様ばかりで「ダメだこりゃ」
になってしまいました。

「江戸の常識は今の非常識 バカ殿様こそ名君主」
定価 600円
という本があるようで、その本の紹介に

うつけ者ならお家安泰!?
大名の仕事は2時間で終わるヒマな毎日。
町人の妻は美人でも武士の妻は不細工。
武士は禿げると隠居する。

「武士は禿げると隠居する」
髷が結えなくなるからでしょうかねぇ~




2008/01/09(Wed) 19:20 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
「ぼけ予防10ヵ条」
あなたは、夫あるいは妻、または両親の様子が変で、
もしかしたらぼけになるのではないかと心配になることがありませんか。
 その方はいったい今、どれくらい「ぼけになりやすい」状態でしょうか?


下の質問事項で、当てはまると思うものをチェックし、
「判定する」ボタンをクリックして下さい。

※一番下のアドレスを実際にクリックして
予測テスト10問の中で該当するものにチェックを
いれて、「判定する」をクリックして下さい。




▼大友式ぼけ予測テスト10問(ホームページ簡易版)▼

    質 問 項 目
チェック 

1 同じ話を無意識にくり返す
 
2 知っている人の名前が思い出せない
 
3 物のしまい場所を忘れる
 
4 漢字を忘れる
 
5 今、しようとしていることを忘れる   

6 器具の説明書を読むのを面倒がる   

7 理由もないのに気がふさぐ   

8 身だしなみに無関心である   

9 外出をおっくうがる   

10 物(財布など)が見当たらないことを他人のせいにする   

http://www.eiko-books.co.jp/boke/boke.htm


わたしの場合は

正常です。
今のところぼけの心配はありません。
生涯現役、ぼけ知らずの人生を目指してください。

となりました。よかった(^。^;)



2008/01/09(Wed) 19:03 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
馬鹿の振り
 「馬鹿殿様」という言葉が江戸時代に流行ったそうな。そのまま読むと、一見して、馬鹿にしたような発言ですが、実は、通には、褒め言葉だそうです。

 徳川幕府は、幕府の脅威となる外様大名は、いじめて潰す政策がとられていたので、キレものの殿様だと、忽ち、隠密調査が入って改易の対象になったというじゃね。

 だから、殿様は、自分の賢さを隠す為に、馬鹿な振りを心掛けたというじゃ。馬鹿であれば、敵は大いに油断するわけですじゃね。

 この事は、織田信長の幼少期の「うつけ」振りや、秀吉の「人たらし」、家康の愚直なまでの「忠誠」ぶりにもいえるじゃろう。

 勝海舟は、平常から「馬鹿」の振りを心掛けたという。咸臨丸で米国にいったときは、大馬鹿振りを発揮したというじゃ。

 福沢諭吉は学者で小心者なので、勝のカブリを真に受けたそうな。勝の馬鹿ぶりは、徹底していて、わざと騙された振りもしたそうで、あまりに、何度も騙す奴には、「いい加減よしなさいよ」と一言いったそうで、いわれた奴は、あまりに巧く騙せていたと思い込んでいるので、そこで、驚いてギョッとしたというじゃ。

 勝に負けず西郷隆盛もかなりの馬鹿芸達者で、野心家の大隈重信などは、本当の馬鹿だと馬鹿にしていたようですが、その事がかえって、大隈の器量の無さを後世に示すことになるわけですじゃ。

 馬鹿をなめてはいけませんじゃ。
2008/01/09(Wed) 09:55 | URL  | 錬金術者 #-[ 編集]
人間いろんなタイプがあるのですね~~~。
勉強になりました。

今日のコメント。
身近なお年寄りがいわれる。
「親切なのはよくわかるのだけど、幼稚園の子に言われるような言葉や扱いは困る。どう接してよいのかわからない」と。
やまんばは末っ子で育ったせいか、あまり気がつきません。ばあちゃんにそう言ってわびると、「あんまり、気がついて隙間無く世話をしてもらうより、うんと楽だよ^^」・・・人間関係は本当に絶妙なバランスをもっているようです。
2008/01/09(Wed) 08:05 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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