2007年11月14日 (水) | Edit |
河合隼雄著「老いのみち」読売新聞社より (20)


眠れない、というのはつらいことである。
眠ろう眠ろうと焦るほど目がぱっちりと
してくる感じで、

考えなくてもよいことを考えてみたり、
しまいには、じっとしておれなくなって、
新聞を読んでみたり、

お茶を飲んでみたり、
それで、さあ眠ろうとすると、
同じことである。


時計の鳴る音はちゃんと聞こえてくるから、
三時も四時も、五時も知っている。

明け方にちょっと眠ったら、もう目が覚める、
という具合である。

年老いてくると、どうしても不眠になりがち。
それがどんなにつらいものか、

不眠に悩んでいる人の周囲の人はよく知って
あげることが大切である。

だれにもわかってもらえないと、
つらさが強くなって、余計にいらいらとして
不眠がひどくなるのである。

周囲の人の気持ちが大切であるが、次に、
不眠に悩んでいる人に対して申しあげたいことは、
不眠で死んだ人は居ないということである。

拒食症で命を失う人はあるが、
不眠で死ぬことはない。

だから、別に眠れなくとも、
静かにして横になっていれば休息になり、
それで大丈夫なのである。

別に死にはしないのだから、
というような気持ちになって、
じっとしているといい。

そうすると、あんがい眠ってしまうのである。

抑うつや不安が強すぎて眠れない人は、
やはり専門家に相談すべきであるが、
ともかく死にはしないという気持ちは
有効なものである。



次回につづく


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コメント
この記事へのコメント
Ifさん
コメントありがとうございます。


仏教の根本思想であり、仏教教理の土台である思想に
「縁起」があります。

縁起は、因縁生起いんねんしょうきの略で、他との関係が縁となって
果<結果>がおこるという仏教の考え方です。

不眠症という結果がおこるのには、なにか原因があるわけです。
原因だけではなく縁の働きもある。

花という結果があるためには、花の種子という因がある。
しかし、種子がそのまま花を咲かせるのではなく、
土や水があり、適度に日光が当たってやっと芽が出て、
花が咲くわけです。

この土や水・日光などが縁です。

では「不眠症の縁起」どうなっているのかということに
なります。

ここに「因依唯識(いんいゆいしき)」という捉え方が
あります。

人間の人生上の成功や幸福や病気は全てその人の潜在意識
が創り出すものであるというのです。

詳細な説明は省きますが、人の潜在意識はどのように創り
出されるかといいますと、その人が常日ごろ繰り返し、
繰り返し考えていることが潜在意識になるといいます。

ですから、不眠症の人は不眠症になるような考え方をいつも
しているということになります。

ではどのような人が不眠症になるような考え方かと言いま
すと「自己を正当化するのが上手な人」ということになる
のかもしれません。

人間はどうしても自分の考え方を正しいと思ってしまいがちなのです。

精神的な捉え方からいいますと「病気は繰り返された間違った考え方
の結果」なのですから、自分の考え方を正しいと思っている人は、
原因を別なところに求め続ける結果、原因を取り除くことができません。

今回たまたま不眠症の方に向けてのお話になっていますが
これは他の病気の方にも同様のことが言えるのであります。

自明の理をゼロにして、先入観をすてて、今までの考え方を止めて
病気に臨まないと慢性的な病気はなかなか治らないと思います。






2009/04/23(Thu) 21:28 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
通りすがりの者に回答をいただきありがとうございます。

>たま~に一晩中眠れないこともありますが、じっくり本が読
めてとても助かっています。日中が辛いかなと思いきや、
意外と平気なのでちょっとびっくりです。

それは、「たま~に」だからと思いますよ。

>ですから心配せずに、眠れないときは眠れないままを楽しむ
ことだと思います。

他の人のケースは知りませんが、頭も体も疲れていて眠いのに
眠りに落ちてくれないときに、何度も襲ってくる覚醒感や辛さは
「たま~に眠れない」人には分からないと思います。
<不眠症>と<眠れないこと>は、少なくとも僕の場合は違います。
<症>というからには、症状が歴然として存在するんです。

どうでもいい話かもしれませんが、参考までに。
失礼しました。
2009/04/18(Sat) 17:20 | URL  | If #-[ 編集]
Ifさん
コメントありがとうございます。

不眠症の件、捉え方はいろいろとあることだと思います。

私の捉え方は「不眠症の人は本当は眠っているのだけれど
そのことに気づいていない」ということです。

私は不眠症ではありませんが、時々眠れないことがあります。
そういった時は、読書の時間に当てています。眠くなったら
すぐに眠りにつきます。

たま~に一晩中眠れないこともありますが、じっくり本が読
めてとても助かっています。日中が辛いかなと思いきや、
意外と平気なのでちょっとびっくりです。

ですから心配せずに、眠れないときは眠れないままを楽しむ
ことだと思います。




2009/04/12(Sun) 15:16 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
不眠の人が下手に薬をやめようとすると、生活の質が落ちるだけでなく、睡眠不足や自律神経の高揚から様々な弊害を起こし、別の病気を引き起こしてしまうこともありますよ。その結果、飲む薬が増えてしまいます。少ない量の睡眠薬で眠れているうちは、変に薬断ちをしようとしないほうが賢明な場合もあります。「不眠で死ぬことはない」とは、確かに心休まるアドバイスですが、本当の苦労を知らない人の安易な言葉にも響きます。
2009/04/10(Fri) 12:55 | URL  | If #NkOZRVVI[ 編集]
不眠で死にはしない
三時も四時も、五時も時計の鳴る音が
ちゃんと聞こえてきたとしても、
その間はチャンと寝ているのだそうです。

確かに年老いてくると、不眠になりがちですが
大丈夫です。寝るのは夜と決めなくてもいい
のです。

朝寝、昼寝、夕寝、休めるときは
いつでもゴロンと横になりましょう。

河合隼雄さんがいわれるように
たとえ眠れなくとも、
静かにして横になっていれば休息になり、
それで大丈夫なのです。



2007/11/14(Wed) 22:16 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
不眠で死ぬことはない
ということは、不眠の根底には死への恐怖があるのだろうか。
身近に何人か眠れない人と悩む人がいる。
原因は様々でしょうが、見ていると体を動かさずに頭を使う人に多いような気がする。
うん?そうでもないかなあ。
昨日はかなり、体を動かすことがあったのに、目が冴えてなかなか眠れなかったから・・・。
まあ、神経が高ぶっていたとは思うのですけど・・。
ごめんなさい。やまんばはよくわかりません。
でも、「不眠で死ぬことはない」という言葉は、なんとなく、心が休まる思いがしました。
2007/11/14(Wed) 08:41 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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