神用語
河合隼雄著「老いのみち」読売新聞社より (19)
おじいちゃん、おばあちゃんの言うことが、
時にわからなくなる。
「ホレ、アノ、ナニをアレしてくれる。あの
ナニを……」などと言うのは、まだいい方で、
脈絡のない話の内容がつかめなくて、
どうなっているのかと思わされる。
こんなときに、老人性痴呆とか、老人ぼけ
という言葉が最近では一般に知れわたりすぎて、
「うちのおじいちゃんも、老人ぼけになった」
などとすぐに断定してしまう。
ゆっくり落ち着いて聞いていると、わかる話でも、
「ぼけている」ときめこんでしまっていると、
わからなくなってしまう。
老人の方にしても、
聞く者の態度にいら立ってしまうので、
言葉がスムーズに出なくなってしまい、
ますます悪循環がひどくなってくるのである。
アイヌの人たちは、
老人の言うことがだんだんとわかりにくくなると、
老人が神の世界に近づいていくので、
「神用語」を話すようになり、そのために、
一般の人間にはわからなくなるのだと考える、
とのことである。
老人が何か言ったときに、
「あっ、ぼけはじめたな」と受けとめるのと、
「うちのおじいちゃんも、とうとう神用語を話す
ようになった」と思うのとでは、老人に接する態度
が随分と変わってくることであろう。
「神用語」という言葉を考えだしたアイヌの人たち
の知恵の深さに、われわれも学ぶべきである。
次回につづく
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おじいちゃん、おばあちゃんの言うことが、
時にわからなくなる。
「ホレ、アノ、ナニをアレしてくれる。あの
ナニを……」などと言うのは、まだいい方で、
脈絡のない話の内容がつかめなくて、
どうなっているのかと思わされる。
こんなときに、老人性痴呆とか、老人ぼけ
という言葉が最近では一般に知れわたりすぎて、
「うちのおじいちゃんも、老人ぼけになった」
などとすぐに断定してしまう。
ゆっくり落ち着いて聞いていると、わかる話でも、
「ぼけている」ときめこんでしまっていると、
わからなくなってしまう。
老人の方にしても、
聞く者の態度にいら立ってしまうので、
言葉がスムーズに出なくなってしまい、
ますます悪循環がひどくなってくるのである。
アイヌの人たちは、
老人の言うことがだんだんとわかりにくくなると、
老人が神の世界に近づいていくので、
「神用語」を話すようになり、そのために、
一般の人間にはわからなくなるのだと考える、
とのことである。
老人が何か言ったときに、
「あっ、ぼけはじめたな」と受けとめるのと、
「うちのおじいちゃんも、とうとう神用語を話す
ようになった」と思うのとでは、老人に接する態度
が随分と変わってくることであろう。
「神用語」という言葉を考えだしたアイヌの人たち
の知恵の深さに、われわれも学ぶべきである。
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Comment
歩く早さ
2007-11-13 | ろくろく #- | URL|[ 編集 ]
お年寄は何にしてもスピードが遅い。
一緒に暮らすということは そのスピードに添うということだと思う。
婆ちゃんと歩く。スピードをあわすとこちらがころげそうになるし、昔話は壊れたレコードのように同じところを回転する。
怒ってはいけない。ばあちゃんに罪はないのだ。みんなやがてそうなる。
やまんばは思う。
これは一つの大きな精神修行だと・・・・。
今日も天気がいいわ!
一緒に暮らすということは そのスピードに添うということだと思う。
婆ちゃんと歩く。スピードをあわすとこちらがころげそうになるし、昔話は壊れたレコードのように同じところを回転する。
怒ってはいけない。ばあちゃんに罪はないのだ。みんなやがてそうなる。
やまんばは思う。
これは一つの大きな精神修行だと・・・・。
今日も天気がいいわ!
2007-11-13 | やまんばさん #- | URL|[ 編集 ]
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精神修養だと思います。
誰と歩くときでも、その人の歩く早さに
あわせて歩かなくてはなりません。
これが簡単なようで難しいのです。
家内同様祖母も目が見えませんでしたから
よく手を引いて散歩をしたものです。
祖母は「お前はとても上手に手を引いて
くれるから助かる助かる」と言っていましたが
今から思うと決して上手ではなかったろうなぁ
と思ってしまいます。
どうしても自分の足の速さに相手を合わせて
しまっているのです。それに気づかないもの
なんですね。
家内に何度も何度も「早すぎる早すぎる」
といわれて、日々修正しているところです。