モーツアルト
河合隼雄著「老いのみち」読売新聞社より (10)
モーツアルト(1756―91)の没後二百年ということで、
町にはモーツアルトの音楽があふれている。
私もモーツアルトファンなので、
その音楽がよく聴けるのはうれしいことである。
ところで、モーツアルトは周知のように
三十五歳の若さで亡くなっている。
彼の愛好者は、今では全世界にひろがっていると
いいたいくらいで、これほどの大天才が
若くして世を去ったことを惜しむ人は多い。
しかも、彼の死因には謎めいた話がつきまとって、
毒殺説があるくらいだから、
なおさら彼の夭折を嘆くことになる。
ところで、最近、福島章『音楽と音楽家の精神分析』
(新曜社)という本を見ていると、
面白いことが指摘してあった。
モーツアルトとは時代が変わるが、
十九世紀の音楽家たちは若くして死ぬ人が多いのに、
ブルックナーは例外で七十二歳まで生きた。
ただし、「彼が四十二歳で第一交響曲を完成してから
最後の第九交響曲を未完のままで残すまではほぼ三十年。
これはモーツアルトがケッヘル一番のピアノ小品を
六歳で書いてから《レクイエム》を未完のままで残して
夭折するまでの期間とちょうど同じなのである」。
こんなのを読んでいると、モーツアルトが暦年齢としては
「若い」ときに作曲した曲でも、「老成」や「円熟」など
を思わせるものがあることに気づかされる。
モーツアルトはやはり天寿を全うして死んだのであろう。
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モーツアルト(1756―91)の没後二百年ということで、
町にはモーツアルトの音楽があふれている。
私もモーツアルトファンなので、
その音楽がよく聴けるのはうれしいことである。
ところで、モーツアルトは周知のように
三十五歳の若さで亡くなっている。
彼の愛好者は、今では全世界にひろがっていると
いいたいくらいで、これほどの大天才が
若くして世を去ったことを惜しむ人は多い。
しかも、彼の死因には謎めいた話がつきまとって、
毒殺説があるくらいだから、
なおさら彼の夭折を嘆くことになる。
ところで、最近、福島章『音楽と音楽家の精神分析』
(新曜社)という本を見ていると、
面白いことが指摘してあった。
モーツアルトとは時代が変わるが、
十九世紀の音楽家たちは若くして死ぬ人が多いのに、
ブルックナーは例外で七十二歳まで生きた。
ただし、「彼が四十二歳で第一交響曲を完成してから
最後の第九交響曲を未完のままで残すまではほぼ三十年。
これはモーツアルトがケッヘル一番のピアノ小品を
六歳で書いてから《レクイエム》を未完のままで残して
夭折するまでの期間とちょうど同じなのである」。
こんなのを読んでいると、モーツアルトが暦年齢としては
「若い」ときに作曲した曲でも、「老成」や「円熟」など
を思わせるものがあることに気づかされる。
モーツアルトはやはり天寿を全うして死んだのであろう。
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Comment
山田一雄さん
2007-10-15 | ろくろく #- | URL|[ 編集 ]
レクイエム
若いときはモーツアルトより、ベートーベンやチャイコフスキーのほうが好きでした。でも今はモーツアルトも好きになりました。穢れなき、澄んだ音。天才を絵に描いたようなたくさんの曲も好きですが、その美しさに苦悩が加わり荘厳なまでの音に昇華しているレクイエムは、好き嫌いのレベルを遙か超えて、私を高みに導いてくれます。
2007-10-15 | やまんばさん #- | URL|[ 編集 ]
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当たったこともあり、年間を通して実に沢山
モーツァルトを聴いたように思います。
その反動で今年はあまり聴いてないですね。
今思い出したのですが、大学時代コーラス部に
入っていて、モーツアルトのレクイエムの中の
キリエとアニュースデイを歌ったことがあります。
当時大変有名な指揮者であった山田一雄さん
に指揮していただいたのがとても印象深く
思い出されます。
プロはすごいな、かっこいいなぁと思いました。
http://www.kanaphil.com/gakuin/conductor/conductor_04.htm