2007年09月26日 (水) | Edit |
加島祥造著「求めない」小学館より(1)


はじめに


誤解しないでほしい。
「求めない」と言ったって、
どうしても人間は「求める存在」なんだ。
それはよく承知の上での
「求めない」なんだ


食欲性欲自己保護欲種族保存欲


みんな人間のなかにあって
そこから人は求めて動く――それを
否定するんじゃないんだ、いや
肯定するんだ。


五欲を去れだの煩悩を捨てろだのと
あんなこと
嘘っぱちだ、誰にもできないことだ。


「自分全体」の求めることは
とても大切だ。ところが
「頭」だけで求めると、求めすぎる。
「体」が求めることを「頭」は押しのけて
別のものを求めるんだ。
しまいに余計なものまで求めるんだ。


じつは
それだけのことなんです、
ぼくが「求めない」というのは
求めないですむことは求めないってことなんだ。


すると
体のなかにある命が動きだす。
それは喜びにつながっている。


だけどね、
意外にむずかしんだ、だって
わたしたちは
体の願いを頭で無視するからね。


ほどよいところで泊める――それがポイントだ。でも
それができなければ、ときには
もう求めない
と自分に言ってみるだけでいい。
すると、それだけでもいい気分になると分かるよ。


あらゆる生物は求めている。
命全体で求めている。
一茎の草でもね。でも、
花を咲かせたあとは静かに
次の変化を待つ。
そんな草花を少しは見習いたいと、
そう思うのです。






次回につづく


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