2006年10月20日 (金) | Edit |
土居 健郎 著「表と裏」弘文堂より(16)


このように、
秘密がもてないことに関連づけて
心の病の種々相を理解することができるが、

そこでこれらの病に悩む人たちを助けるためには、
まずその点から自覚させる必要があることになろう。

すなわち彼らの病の秘密を、
助ける側で探し当てるというよりも、

彼ら自身がまず自らの状態を不審に思うよう、
促さねばならぬ。


そしていろいろ場合によって異なりはするが、
結局彼らの問題は、

彼らがこれまで自覚していなかった
心の秘密のあり方に関係していることを
悟るように導くことである。

かくして彼らが安心して自分の秘密を
持てるようになった時、

はじめて彼らは心の病から開放されたと
云うことができるのである。


これを要するに心のあるべき姿、
あるいは心の健康の由って来るところは、
秘密を持って落ち着いておられる
ということであると思う。

誤解のないように云っておくが、
これは決して秘密主義のことではない。
もちろんいわゆる神秘主義でもない。

すなわち秘密を持って落ち着いている
といっても、自分の中に閉じこもるのではなく、
必要なことはいつでも他に伝達するが、

しかしそのように伝達する自分に本来秘密が
備わっており、いくら伝達しようとしても伝達
できないものが自分にあると悟ることである。

更に付け加えて云えば、
そのように自分に秘密があることを苦しくは感ぜず、

そのことに深い驚異を感じつつ、
それを天与の賜物として受取れることなのである。

このように云っただけではあまりに抽象的に
すぎるので、もっと感覚的にそれがどういう
状態であるかを説明してみよう。

私の考えでは、それはゆとりのある状態である
というのがもっともふさわしいと思う。


次回につづく


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コメント
この記事へのコメント
やまんばさん
人間悟らない限りみんな
心の病なのかもしれません。

では何を悟るのかといいますと

世の中はむなしくて
つかみどころがなくて
不完全で、不満足で

思うようにならないものである
ということを

悟るのだと思います。






2006/10/20(Fri) 18:38 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
マリアさん
いくら伝達しようとしても
伝達できないものが自分(相手)にあることを悟る

とても大切なことに気づかれましただす。
日常の会話にしても満足に相手に伝わることは
ないのだということだす。

人生全般にしてからが不満足なのが当たり前だ
ということなんですな。

「人生不満足が当たり前」で受け止めれば
いいんぞなもし^^


2006/10/20(Fri) 18:30 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
tenjin95さん
良寛さんの和歌を
話題にされているのに
チョット驚きました。

というのは今回の秘密シリーズ^^で
まもなく良寛さんが取り上げられるからです。

ひきつづきどうぞお楽しみください。

2006/10/20(Fri) 18:16 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
心の病だったのですか?
人間正直が一番 なんて育てられ、不便に生きてきたのだなあと、昨日まで思っていたのに、今日は心の病と記されていますね^^。教育か、病か、どちらが原因にせよ、やまんばの今からは、まちがいなく楽になるのでありがたいことです。
2006/10/20(Fri) 17:01 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]


おはようございます☆

>いくら伝達しようとしても伝達できないものが自分(相手)にあることを悟る

(相手)は私の一存で入れました。
私の中では、少なくとも、「ライフ、レッスン」以来ここ一年半の、私の悩み?の全ての答えの総決算かも・・・?

『袖振り合うも他生の縁』て、よく効きますよね。
縁が応じるのも、切れるのも、あるがまま受け入る、って非常に宗教的!でも、それが真理であり真実だと、身にしみて、そう思います。

孤独に慣れ、それを受け入れた時、初めて『秘密を持って落ち着いていられる』のかもしれませんね。。

2006/10/20(Fri) 09:54 | URL  | マリア #-[ 編集]
> 管理人様

裏だの表だの、ということで、ふと良寛さんの和歌を思い出しました。

うらをみせ おもてをみせて ちるもみじ
2006/10/20(Fri) 09:22 | URL  | tenjin95 #-[ 編集]
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