2006年10月11日 (水) | Edit |
嵐山光三郎著「徒然草の知恵」ダイヤモンド社より(27)


乗馬、木登りに続いて、双六の名人の話もある。

ーー勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり

ー勝とうと思って打ってはいけない。
負けまいと思って打つべきだ 〈一一〇段〉

双六の名人が言うには、
どの手が早く負けてしまうか考えて、
その手を使わずに、

たとえ一目でも、遅く負けるだろうと思われる
手にしたがうのが良いということだ。


歌謡曲の「勝つと思うな、思えば負けよ」の原典は
この兼好の段から発しているものであり、

何事も勝とうと思えば気負ってしまう、
気負うから負けるという勝負の機微をついたものである。

兼好は、この双六名人の話を、
「身を修め、国を保たむ道もまたしかなり」とまで、
ほめているのだが、それからが兼好らしいところで、

続く一一一段では、一転して、
(碁や双六を好んで、夜を明かし日をくらす人は、
四重罪を犯し、五逆罪を犯すよりもまさる悪事を
していると思う)

そう言った聖人の言葉を、
すばらしいことだとほめているのだ。

これは、双六のような勝負事に
ふけること自体が愚かなことだという、
兼好本来の基本的立場とすれば当然のことなのだが、

双六の名人をあれほどほめても、
その舌の乾かないうちに双六を大悪と言い切る。

勝負のコツはコツとしてとりあげるが、
双六自身は否定されるべき存在なのだ。

兼好が、建前として勝負事を嫌いつつも、
じつは好きだったことをうかがわせる
一説である。


次回につづく


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テーマ:心理学
ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
この記事へのコメント
ろくろくさんへ
やまんばが集中するのは絵を描いているときです。ろくろくさんは、車を運転されてるときなんて書いてあるので、驚きます。どうぞ、気をつけてくださいね。
2006/10/12(Thu) 19:56 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
プレゼント
やまんばさんと同じような体験が
わたしにもあります。

時間も、外界も、自分も無くなることがあります。
しかしこれは家族には不評で迷惑がられますし、
車の運転時は危険ですね。

というのは前方だけに集中すると
突然の子どもの飛び出しなどの
対応が遅れてしまうのです。

対人関係や車の運転には集中力よりも
気配り目配り、つまり分散力や判断力が
大切です。


2006/10/12(Thu) 09:36 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
集中すると
時間が消える、外界が消える、自分が消える。・・また、わからん人のやまんばがといわれそうですが、本当です。おてんとうさまが、落ちこぼれのやまんばに時々、プレゼントしてくださいます。
2006/10/11(Wed) 19:58 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
ハーレーダビッドソン
http://www.harley-davidson.co.jp/index.html
そうです~憧れていたことがありました。

なぜだか自二の免許を持っているんです。

でも性格上というか、なんと言って
ご説明すればいいのか分かりませんが

目を瞑ったまま、瞑想したまま
考え事したまま、運転することもたまにあるので
わたしのばあい
車ならともかくバイクは危険です。




2006/10/11(Wed) 15:14 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
こんにちは☆

って、今、おはようございます☆したばかりなのですが。

『心構え』を褒めているんですよね。要するに。
何事によらず、物に取り組む時の、基本的な姿勢といいますか。。

勝負事に限らず『集中力』のある人って凄いですね☆

その凄さが本領発揮されるのが、アクシデントに見舞われた時。
普通の人との決定的違いが、如実に現れますでしょ。

プライベートで不幸があった、まさにその時期に『大仕事』や『名作』といわれるものを、生み出したりとか。。

哀しみ、苦しみを『昇華』させて、一心不乱に取り組んだんでしょうけど。。
と、口にするのは簡単ですが、なかなか凡人に、真似できることではないですわ。

そこまで、なかなか行き着けない領域に
達するからこそ『名人』であり『達人』ですものね☆

2006/10/11(Wed) 12:30 | URL  | マリア #-[ 編集]
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