2006年07月09日 (日) | Edit |
花山勝友著「親鸞・悪人のすすめ」大和出版より(14)


いよいよ親鸞の話です。

いうまでもなく、法然によって開かれた
浄土宗の思想をさらに発展させ、後年、
浄土真宗と呼ばれる宗派の宗祖とみなされる
ようになった人です。

もっとも宗祖といっても、
親鸞自身は浄土真宗という宗派を
つくる意志はまったくありませんでした。

自分は生涯、法然の弟子であるという
意識を持っていたからです。


にもかかわらず、やはり親鸞は宗祖と呼ばれる
だけの仏教家であったことも間違いありません。

親鸞は九つのときに、
この時代の他の宗祖方と同じように、
比叡山に修行のために上がっています。

つまり、自分自身の力によって仏になる
という方向で修行を始めたわけです。


“自分自身の力によって”というのは、
大事な話ですから繰り返しておきます。

仏教というのはさまざまな宗派があるけれども、
最終目標というのは、悟りを開いて仏になる
ということだけです。

それ以外の何ものでもありません。
問題はその方法論です。

この世で仏になるのか、
あの世で仏になるのか、
長い間、輪廻転生した結果、

はるか未来の世で仏になるかという違いで、
三つに分かれてきます。

もう一つの要素として、
仏になるのに自分自身の力によるのか、
あるいは、自分の力プラス他の力を
もちいて仏になるのか、いや、

自分の力は全部否定して、
完全に他の力によって仏になるのか、
という、これまた三つの流れになるわけです。


要するに、この六つの要素に対する考え方の
違いで、昔から十三宗五十六派などといわれますが、
いまのようにたくさんの宗派にわかれていった
というのが歴史的な事実です。


親鸞は比叡山で自分自身の力によって仏になろう
という方向で修行を始めました。

厳しい修行を通して、
自分自身というものを
とことん追求していき、

自分の力ではとうてい追求し切れない
ということに気づいたときに提出されたのが、
法然の流れだったわけです。

提出というか、出会いがあったわけです。
つまり、自分自身の力を一部使いながら、
究極的には他の力、

すなわち阿弥陀仏の力に頼るという
方法との出会いです。

ところが、最終的に、仏になるための、
この“自分自身の一部の力”をも
否定せざるを得なくなったのが
親鸞という人だったのではないかと思います。


次回につづく


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テーマ:哲学/倫理学
ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
この記事へのコメント
最後には悟れる
なるほど、
無理して悟ろうとしなくてもよい。
いつまでも悟れないと悲観的になる必要もない。
これも悟りのひとつですね
2006/07/10(Mon) 16:43 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
詳しいことは分かりませんが
むかしは、幼少時から弟子入りするのがふつうだった
のでしょう。
チベットのお寺では現代でも小学生低学年くらいの子が
出家するのを見かけます。
2006/07/10(Mon) 15:32 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
仏への道は人それぞれ
 真実は1つですが、その辿り着き方は十人十色なのでしょう。人間は、幼き頃の方が、あの世にいたときに、生まれてくる前の人生の目的を、魂が認識しているともいいます。
 お釈迦様は、生まれた途端に、天上天下唯我独尊と言ったといいますし、将来何になるか、志をいかにするかは、目的が幼い頃の方が明確でしょうね。それにある程度経ってから後々変更するよりも、若いうちに柔軟性がある方が容易だといえます。
 人間誰しも、自主的に極端な道へと踏み外さない限り、本来、最後には悟れることになっています。悟れるように教育プログラムが組まれているともいえます。長いか短いかなようです。
 その魂の能力に合わせた配慮がされているのだといいます。だから、無理して悟ろうとしても無駄なばかりか、いつまでも悟れないと悲観的になる必要はないということでしょう?
 ただ、いまある足元をみつめて、しっかりといまの体験を身にすることだというわけなのです。
 知識に入ったり、無理して経験して早熟になったり、消化不良が問題なのでしょう。
 キツイ道もユルイ道もダメで、適度な自分にあったペースを歩むことが大切なのでしょう?
2006/07/10(Mon) 13:18 | URL  | 錬金術者 #-[ 編集]
幼いときにお寺に上がるのですね。
法然は十三歳、親鸞は九歳。このお二人は、なぜこんなに幼いときにお寺に修行に上がったのでしょう?
2006/07/10(Mon) 08:55 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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