2006年06月28日 (水) | Edit |
藤原正彦著「国家の品格」新潮新書より(1)


日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。
国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、
この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。

「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、
社会の荒廃を食い止めることはできない。
いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、

英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、
「国家の品格」を取り戻すことである。

すべての日本人に誇りと自信を与える画期的提言。

(折り返しの言葉より)


これから私は、「国家の品格」ということ
について述べたいと思います。


わが国がこれを取り戻すことは、
いかに時間がかかろうと、
現在の日本や世界にとって最重要課題と思います。

私は、自分が正しいと確信していること
についてのみ語るつもりですが、

不幸にして私が確信していることは、
日本や世界の人々が確信していることと
しばしば異なっております。

もちろん私ひとりだけが正しくて、
他のすべての人々が間違っている。
かように思っております。


もっとも、いちばん身近で見ている女房にいわせると、
私の話の半分は誤りと勘違い、
残りの半分は誇張と大風呂敷とのことです。

私はまったくそうは思いませんが、
そういう意見のあることは
あらかじめお伝えしておきます。


欧米にしてやられた近代

まずは簡単に歴史を振り返ることから
はじめてみたいと思います。

近現代の最近五世紀ぐらいを振り返って考えてみると、
何はともあれ、「欧米にしてやられた時代」
としか言いようがありません。

いくらアジアが、アフリカが、中南米が、
あっちこっちで力んで反抗してみたところで、
欧米の敵ではなかった。

完全に欧米に支配されてしまいました。
ルネッサンスから宗教改革、科学革命、

そして産業革命が、
「ヨーロッパに起きてしまった」
ということが決定的でした。


とりわけ産業革命は、
世界史上最大の事件と言えます。

これによって、
欧米が世界を支配するようになったのです。

産業の力で作り出した強力な武器さえあれば、
鉛筆より重いものを持ったことのないような
非力な白人でも、

槍一本でライオンを倒せるマサイの勇士を
簡単に倒せます。

正宗の名刀を光らせて
日本の侍がおどりかかったところで
同じ運命です。


このようにして世界はヨーロッパ、
二十世紀にはヨーロッパを継いだアメリカに、
「してやられた」わけです。

産業革命の家元イギリスが七つの海を
武力によって支配し、
その後をアメリカが受け継いだ結果、

いま世界中の子供たちが泣きながら
勉強をしている。侵略者の言葉を
学ばなければ生きていけないのですから。


もし私の愛する日本が世界を征服していたら、
今ごろ世界中の子供たちが泣きながら
日本語を勉強していたはずです。

まことに残念です。


次回につづく


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コメント
この記事へのコメント
美徳を取り戻すべき
藤原正彦さんの「国家の品格」は
新渡戸稲造の『武士道』(BUSHIDO: THE SOUL of JAPAN)のように、
日本の魂をとりもどせといっているようです。
忘れかけていた大切なことを思い出すことができました。


2006/06/29(Thu) 09:46 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
イエズス会の愚行
 そのような欧米の文化は、まさにイエズス会のものと似ています。家康が、なぜ、日本を鎖国したのかの鍵がここにあります。簡単にいえば、仲間を裏切らず、結束を固めるためです。そのような犠牲の配慮から美徳を生じるためです。
 このことを悪いように捉えてはなりません。人間は誰でも信教の自由に土足で踏みこむことはできないのです。キリストが神であるとしても、自らがそのキリストに成り代わろうとする思い上がりは最も、悪であり、それがこの、人間の聖域である信教の自由に土足で踏み込むことなのです。いまの米国はこのことを地でいっています。
 欧米文化にはそのようなイエズス会の驕りがみられます。これは誤った伝道法といわざるをえないでしょう。だからこそ、人間のなかに聖域が存在することが、これから浮かびあがるでしょう。
 伝道は聖霊を通して、子のなかから自主的自発的に自然と生じなければ意味がありません。家康は、これを経験的体験的に知っていたのです。 
2006/06/28(Wed) 13:22 | URL  | 錬金術者 #-[ 編集]
イエズス会の愚行
 産業革命にはじまる、ヨハネの黙示録で説かれる、熱くもなく、冷たくもない、生ぬるい欧米の抽象的で、無機的な文化が、なぜこの世に広まったのか考えてみることは、重要だと思います。
 日本に関しては、これはおそらく、日本人のなかで、自分の利益のためには、平気で仲間を売るような裏切りものが存在したからに他なりません。これはとくに現代の日本の上層部で顕著な傾向です。
 日本人は、同じ日本人、本来ならば、尊敬に値する人物が、利己心から金儲けに走っていたり、保身ばかりで、モラルをなくした姿をみせつけられていれば、本来人間としてあるべき向上心など、忘れてしまった方が楽だと考えざるをえないでしょう。
 日本人はまず、日本人の心のなかの美徳を取り戻すべきなのです。
2006/06/28(Wed) 13:01 | URL  | 錬金術者 #-[ 編集]
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