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2006年06月08日 (木) | Edit |
河合隼雄著「こころの処方箋」新潮文庫より(8)


息子がノイローゼになった。
あちらによい先生が居られるときくと
飛行機に乗っても相談に行く。

よい施設があるときくと、
巨額の金を費やしてもいれてやる。

漢方もこころみた、
はてはおまじないの類にまで
頼ってみたが駄目であった。

これだけ努力しても解決策がない
というのはどうしてなのか、
と嘆きは深くなる一方である。


たしかにいくら努力しても報われないとか、
不運としか言いようがないとか、
そのような人が居られることは事実で、
まったくお気の毒なことである。

しかし、ひるがえって考えてみると、
「努力すればうまくゆく」

などということが本当に正しいのか、
なぜそうなのかわからなくなってくる。

私は来談される沢山の人たちの
お話を聞いていて、
人間が自分の努力によって、

何でも解決できると考える方が
おかしいのではないか、
と思いはじめた。


このように考えると気がついたことは、
努力しても解決がないと嘆いている人は、
そのために、

「自分の努力が足りないからだ」と
不必要に自分を責めたり、
「こんなに努力しても解決しないのは、

××が悪いからだ」と考え、
他人や組織やいろんなものを憎んでみたり、
要するに自分の苦しみを倍加させている、
ということである。

「努力によって、ものごとは解決する」
という考えのために、
自らを不必要に苦しめているのだ。


こんなことを考えていたとき、
頭書の言葉に出会った。

これは実はクリシュナムルティの言葉である。
クリシュナムルティは最近(1986年)に亡くなった
インド生まれの宗教家・哲学者である。

深い洞察に満ちた言葉を多く残しているが、
そのなかで、

「ものごとは努力によって解決しない」

というのは私の好きな言葉である。


次回につづく


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テーマ:モノの見方、考え方。
ジャンル:心と身体
コメント
この記事へのコメント
物事の見方を克服
なるほど・・・・・

「物事の見方を克服しなければならない」

とてもたいせつなポイントです。

2006/06/09(Fri) 09:31 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
ものごとは、見方の問題?
 確かに「ものごとは努力によって解決しない」ですよね。解決というのがどういう状態かという問題もありますよね。不治の病を、努力によって治すというのには、人一人の努力では限界があり、人類全体の協力と絶え間ない努力が必要でしょうね。
 だからといって、努力をする必要はなくはないと思います。わずかでも、努力しなければ、そこに近づくことすら叶いません。
 努力というよりも、克服といった方がいいと思います。努力を続けながら、一方で見方を変える、開き直りのようなものです。
 自分が不治の病に罹った体験が、次にその病に罹った人への、何かの克服法につながればいいと思うからです。
 だから、物事は自分の思ったとおりに進まずに、自分が、物事の見方を克服しなければならないと思います。
2006/06/08(Thu) 14:31 | URL  | 錬金術者 #-[ 編集]
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