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2006年06月06日 (火) | Edit |
河合隼雄著「こころの処方箋」新潮文庫より(6)


こんな話を聞くと、すぐに、だから人間は理想など
持つべきではない、とか、理想など実際生きていく上で
邪魔になるだけである、と言う人もある。

理想なしで人生を生きるのは、
味気なさすぎる、と私は思っている。

理想の光で照らすことによって、
自分の生き方がよく見えてくる。

しかし、理想は人生航路を照らす灯台であるが、
それに至るべき到達点ではない。


灯台によって航路が照らされ、
自分の位置がわかる。

しかし、灯台に近寄り過ぎると、
船は難破するのではなかろうか。

理想の夫そのものになった男性が
破局を迎えたように・・・・・・


たしかに灯台から遠く離れているときは、
灯台が一時的な目標として役立つときもある。

しかし、その近くに行くと、
もっと遠くに他の灯台が見えてきて、
その先の航路を示してくれるのではなかろうか。

唯一の灯台を目標として設定し、
それにがむしゃらに接近を試みるとき、
難破の危険性が生じてくる。

最近では、物が豊かになり、
いろいろ便利なことが多くなったので、
がむしゃらに理想の××を演じることが、

やりやすくなって、そのために無理が
生じてくるように思われる。

たとえば、最初にあげた例にしても、
マイカーという道具や、
便利なスーパーマーケットがあることや、

それほど職場で無理に働かなくとも
十分に給料をもらえることなど、
多くの条件が、

彼を理想の夫になることを容易にしつつ、
つまるところは、
彼を破局に追いこんだのだと考えられる。

便利なものや、能率を上げるものは、
しばしば、人間の余裕を奪って
しまうのである。


理想に至る間に多くの障害や、長い距離が
ある間は、理想という灯台そのものを
目標につき進んで行っても問題はない。

そう簡単には近づくことができないのだから、
難破の危険性はない。

しかし、
灯台がだんだん近くに見えてきたときは、
われわれは慎重でなければならない。

その灯台に注目するのみでなく、
闇の中を、じっと目をこらして見ると、
はるか遠くに、
他の灯台が見えてくるはずである。

それに従って、
われわれは自分の航路の変更を
行わなければならない。


次回につづく


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テーマ:別居・離婚
ジャンル:結婚・家庭生活
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