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2014年05月08日 (木) | Edit |
ティク・ナット・ハン著「微笑を生きる」春秋社より (39)


ある画家の友人が
四十年前にヴェトナムを出るとき、

この友人の母親が彼の手をとって、
こう言ったそうです。

「寂しくなったらおまえの手をじっと見てごらん。
いつでもお母さんに会えるよ」。

この短い、こころのこもった言葉は、
私の胸に染みわたりました。

微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践
(2002/02)
ティク・ナット ハン

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この友人は長い年月にわたって、
何度も何度も自分の手を見つめました。

母親から受け継いだものは、ただ見目かたちといった
遺伝的形質だけではありません。彼女の精神、希望、
いのちそのものまでも受け継いでいるのです。

自分の手を見つめていると、
自分より前の何千世代の祖先たち、
そして自分のあとの数えきれない子孫たちへの
流れが見えるはずです。

そして、そこにみえるのは、先祖から自分へ、
そして子孫へつらなる進化の流ればかりではありません。

自分という存在は、あらゆるものが相互に絡み合った
大きな関係の網の目のなかにいるのだと気がつくはずです。

この友人は私に言っていました。
自分はけっしてひとりぼっちではないと。

去年の夏に私の姪が訪ねてきたとき、
「あなたの手を見つめてごらん」
という公案を出してやりました。

その手のなかに、小石も、木の葉も、蝶も、
みんな入っている。

すべての存在するものが、
あなたのその手のなかにあるのだ、
と話してあげたのでした。




次回につづく

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