2013年09月08日 (日) | Edit |
ティク・ナット・ハン著「微笑を生きる」春秋社より (31)


怒りを外にむかってぶちまけることは、
怒りの処方箋としては、
最高のものではありません。

怒りをいったん外にむけてぶちまけるということは、
意識の深層で、わざわざ腹を立てる練習やリハーサル
をして、もっと強烈な怒りに育てあげるようなものです。

相手に怒りをぶつけてしまったら、
双方ともにずいぶんと傷ついてしまいます。

なかにはすぐ自分の部屋に駆け込んで、ドアに鍵をかけて、
枕を叩いて怒りを解消する人もいます。
これを称して「怒りの解消法」といいます。

微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践
(2002/02)
ティク・ナット ハン

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しかし、これでは、まったく怒りと触れ合うことには
なりません。枕に触れたことさえなりません。

もしあなたが本当に枕と触れ合っていたら、
枕は何をするためのものかわかるので、
叩いたりはしないはずです。

そうはいっても、この方法は一時的には効果があるかも
しれません。枕を思いっきり叩いたら体力を消耗して
疲れてしまい、少しは気分は晴れるかもしれません。

しかし怒りの根はいまだ手つかずのままなので、その後、
部屋から出て、おいしい食事でもとれば、また元気を
取り戻します。怒りの種に水をやれば、また芽をふいて、
もう一度枕を叩かなければ気がすまなくなります。

枕たたきはちょっとした息抜きにはなりますが、
決して長つづきするものではありません。

本当に怒りを変容させるには、怒りの根を掘り起こさ
なければなりません。怒りの原因を深く見つめてください。
そうしないかぎり、怒りはまた芽ばえてきます。

日々気づきの練習をしながら、新しい健全な種を播いて
ゆけば、気づきは怒りを見まもり、自然に別の感情に
変えてくれます。

気づきによってすべては変わります。
太陽の光が植物を守り育てるのと同じです。




次回につづく


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