2013年01月07日 (月) | Edit |
ティク・ナット・ハン著「微笑を生きる」春秋社より (23)


禅門でよく語られる花の話があります。
ある日ブッダが、千二百五十人の修行僧や尼僧たちの前に、
一輪の花をさしだされました。

長いあいだ黙って、
ただ花をさしだされるだけでした。

弟子たちはみんな水を打ったように沈黙しておりました。
一所懸命、師の含意を汲みとろうと考えをめぐらして
いたのです。


微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践
(2002/02)
ティク・ナット ハン

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すると、突然、ブッダが微笑まれました。
弟子のひとりがブッダとその花に微笑みかけた、
その瞬間のことでした。

その僧の名は、マハーカーシャバ(摩訶迦葉)といいました。
大勢の弟子のなかで、迦葉ただひとりが微笑みの返答を
したのです。

ブッダもにっこり微笑んで、こう言われました。
「私の極めた奥義(涅槃妙心)を迦葉に授けよう」。

この説話はいまも禅門徒たちのあいだで語り継がれ、
その意味が探究されています。

私にはこの意味は簡単明瞭に思われます。
だれかがあなたにはなをさしだしたら、
その人はあなたにその花を見てほしいからです。

その意味を頭で考えていたら、
花を見失ってしまいます。

不思量に徹する人、あるがままの自分でいられる人こそ、
深いところで花に出会うことができるのです。
そして、微笑むことができるのです。

これは人生の課題です。自分が十分に自分でなかったら、
あるいは真に、いま、このときに生きることができなければ、
何を見てもうつろです。

子どもがあなたに微笑んでくれても、
あなたのこころがそこになければ、

もしあなたが昔のことや先のことで頭がいっぱいだったり、
なにか心配ごとがあって、そのことばかり考えていたら、
あなたの前にいる子どもはいないも同然です。

あなたが自分自身に戻るとき、
あなたはいのちを取り戻します。

そうすれば微笑む子どもが、
驚異の実在として、
あなたの前にすがたを現します。

あなたはただ、
その子の微笑を受けとって、
両の腕に抱きしめてやればよいのです。




次回につづく


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コメント
この記事へのコメント
あるがままの自分でいられる人
不思量に徹する人、
あるがままの自分でいられる人こそ、
深いところで花に出会うことができる

これは、
完全な自己観察ができている状態
なんだと思います。

普段の私たちは押し寄せる感情や
思考の波にのまれて
大混乱していますからね。


インフルエンザはいまでこそ良い薬が
できたのでほとんどの人が治りますが
昔は亡くなる人のほうが多かったでしょう

やまんばさんの体のどこかがそのことを
記憶していて、緊急事態の信号が発令
されたのかもしれません。

それが契機となって、思考や感情が
一度リセットされたのでしょうね。

それで目からウロコが落ちたみたいに
みずみずしい感覚を持てたのかもしれません。

インフルエンザにかかってよかったですね。
そしてなおってよかったですね。

2013/01/10(Thu) 10:46 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
おはようございます^^
やまんばはインフルエンザにかかっていました。熱や節々の痛みはおさまりましたが まだ保菌者なので外出は控えています。

あるがままの自分でいられる人こそ
深いところで花に出会うことができる

人生の課題である・・・とも記されています。あるがままでいるということは、えらく大切なことなのですねえ。この言葉にびっくりしました。

頭の中が思考や感情に囚われていたりすると
ものごとがあるがままに見えない
その囚われが大きければ大きいほど、目は開いていても 見ていないのと同じ。

驚異の実在・・・・囚われから解放されたとき、この表現は
           本当にその通りだと実感したことがあり
          ます。

なにをみてもうつろ・・・・心の中は常に掃除をしなければ すぐにゴミや埃で曇ります。いつも 心を掃除して 幼子のような感性でいたいものだと思いました。(すぐに忘れて 心は煤けます)

やまんばのかかりつけの近くの医院は 奥さんが小児科 ご主人が内科で 奥さんの趣味で、待合室はいろんな絵やおもしろい本や熱帯魚や 花が置いてあり 退屈せずに楽しい。変な話、行くのが楽しい場所です^^^^
先日も部屋の隅に、寄せ植えの丈の低い白いクリスマスローズがたくさん咲いていました。蕾が可憐で、その小さな世界の奥には なんだか小人や妖精が住んでるような感じがして、思わず覗き込みました^^^^^

このようなみずみずしい感覚を持てたことは、久しぶりでした。そのことが宝物を手にしたようにうれしく思いました。

2013/01/10(Thu) 07:14 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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