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2011年03月16日 (水) | Edit |
おおいみつる著「ヨーガに生きる 中村天風とカリアッパ師の歩み」より (3)

やむなく三郎は、
左手で子犬をしっかり抱くと、
右手をそっとカリアッパ師の方に出した。

師は三郎の手首をつかむと、
犬と同じように皮膚をつまみ上げ、
無造作にハサミでちょんと切った。

真紅な血が手首をつたって
糸をひいていく。

「さあ、どっちが早いか、治りっこしてみろ」

それから一週間、
三郎は呼ばれて、子犬とともに
カリアッパ師の家へ行った。

ヨーガに生きる
ヨーガに生きる―中村天風とカリアッパ師の歩み

「まず、犬の傷口をみせてごらん」

「おお、綺麗にふさがっているな。
これなら跡もすぐ消えてしまうだろう。
さて、お前の方はどうかな」

三郎は右手を師の方に出した。
見ると、傷口の周囲は赤く腫れ、
明らかに化膿の兆しが見られた。

「やっぱり、お前の負けだな」
「えっ……?」
「お前の負けだ。と言っているのだ」

「それは無理ですよ、犬ですから」
「ほう、妙なことを言うねえ。
犬ならどうして人間より早く治るのだ?」

inu

「それは……」
そう言いかけて、
三郎はぐっとつまってしまった。

「その理由はな、ただ一つ、
お前の心のなかにあるのだ。
この一週間、お前は暇さえあれば
傷口を眺めてそれを気にしていただろう」

「しかし犬の方は、
切られた時にはそれは痛がる。
だがその後はもう忘れている。
時折舐めるくらいのことはするけどな」

「ところがお前はどうだ。
心配という負担を心にかけっ放しだ。
どうだ。心を大事にしていない証拠だろう。
だから、こういう結果になるのだ」

「………………」

「お前のように神経を過敏にして、
毎日、傷口や病を気にしていたら、
治る病も治らないし、傷口だってふさがらない」

「病を治す秘訣は、この犬のように
病や悪いことを忘れてしまうことなのだ」

「少しは見当がついたかな。
それでは今日は、私が、エジプトのカイロで、
お前に初めて会った時に言った、
あのことを少し教えてやろう」


次回につづく



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コメント
この記事へのコメント
大丈夫、生きている
「大丈夫、生きている」いい言葉ですね。
産後ノイローゼをご自分の力で乗り越え
られることができてよかったですね。

今は日本中が「3.11地震後ノイローゼ」
に罹っている印象もあります。

毎日毎日暗いニュースを見ていると、
なんの問題もない人まで鬱になって
しまいますよね。

もちろん現地でがんばっておられる方は、
大変なことだと思いますが、

テレビばっかりみてないで、
散歩にでもいきましょう。

2011/03/18(Fri) 13:19 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
気が付いたこと
犬には過去や未来はなく 今、この瞬間があるだけなんだわ・・・・

だから、敏感でおれるし、現実対応力も優れているんだと思いました。

迷いがないんだ・・・・・

エライんだわ~~~

2011/03/18(Fri) 10:49 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
心配は心の負担
今日の記載を読んで思い出したことがあります。
 
やまんばは20代の出産の後、ちょっと癌ノイローゼのようになりました。
出産後、半年で見る見る間に、妊娠前より痩せてしまったのです。なんだか、体の調子が悪く、どこか悪いところがあるにちがいない!と思ったのです。
それ以来、様々な体の部分が気になり、病院にいっては検査の日々になりました。
う~~~ん、そんな日が続いて一年くらいになるでしょうか?

やはり、その日も胃のレントゲン検査をして、医者から、
「別に異常ありません」といわれた直後です。
「私が調子が悪いと言っているのに、この藪医者!!」
と、思って席を立った瞬間、「待てよ?」とハタと思ったのです。(当時の先生、ごめんなさい)

確かに夜は微熱が出て、お腹の調子も悪いのに、異常はないと言われる。癌ならば、もうとっくに死んでいても不思議ではないのに、一年も経っているのに、私は生きている?

その日以来、もう熱も計らず(微熱が続いていた)、なるべく気にしないで、うんとこ働き、主婦業や仕事に精をだしたのです。
ちょっと、おかしくても「気にしない。ちゃんと生きている」
そう自分に言い聞かせ、忘れることにしました。

心配すると、ずーーーと心配の心が膨れ、どんどん不安になることを、経験しました。
「大丈夫、生きている」
そう自分に言い聞かせながら生活していたら、癌ノイローゼからいつの間にか解放され、年相応に暮らしている自分に気がついたのです^^^^^。

だから、心配は心の負担というのはやまんば、よく理解できます^^

朝から、やまんばの思い込みのアホな話をして、すみませんでした。
2011/03/17(Thu) 11:03 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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