2009年03月22日 (日) | Edit |
BSジャパンでは昨日(3/21)21:00から
道タオ・老子「心に響くはるか古代からのメッセージ」
の再放送をやっていた。

詩人で英文学者の加島祥造さんがあの独特の語り口で訳した
老子を、今は亡き緒形拳の名朗読が美しい映像に重ねて綴られて
いました。

タオ―老子 (ちくま文庫)タオ―老子 (ちくま文庫)
(2006/10)
加島 祥造

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老子の翻訳はホントにたくさん出ていますが、
加島祥造さんの訳は、さらさらっとつっかえることなく
読めてしまうのがとてもありがたい。


番組の中で美しい映像とともに紹介されていた老子の言葉を
次にご紹介させたいただきます。



道(タオ)の働きは、なによりもまず、
空っぽから始まる。それは
いくら汲んでも汲みつくせない
不可思議な深い淵とも言えて、
すべてのものの出てくる源(みなもと)だ。

その働きは、鋭い刃をまるくする。
固くもつれたものをほぐし、
強い光をやわらげる。そして
舞いあがった塵を下におさめる ―

それだもんで、道(タオ)のことを
谷の奥にある深い淵にたとえるのだ。
その淵に潜っていけば
果て知れない先の先までゆくだろう。
子から親へ、その親から先へ
たどってゆくのに似て、
どこまでも、どこまでも先がある。
やっと行きついた先の
またその奥にも先があるといったものなんだ。

だから私は、
誰の子かと訊かれたら、タオという母の子、と答えるのさ。

第4章 まず、空っぽから始まる




弓をいっぱいに引きしぼったら
あとは放つばかりだ。
盃(カップ)に酒をいっぱいついだら
あとはこぼれるばかりだ。
うんと鋭く研(と)いだ刃物は
長持ちしない―すぐ鈍くなる。
金貨や宝石を倉にいっぱい詰めこんでも
税金か詐欺か馬鹿息子で消えてなくなる。
富や名誉で威張る人間は
あとでかならず悪口を言われるのさ。

何もかもぎりぎりまでやらないで
自分のやるべきことが終わったら
さっさとリタイアするのがいいんだ。
それが天の道に沿うことなんだ。

第9章 さっさとリタイアする



君はどっちが大切かね―
地位や評判かね、
それとも自分の身体かね?
収入や財産を守るためには
自分の身体をこわしてもかまわないかね?
何を取るのが得で
何を失うのが損か、本当に
よく考えたことがあるかね?

名声やお金にこだわりすぎたら
もっとずっと大切なものを失う。
物を無理して蓄めこんだりしたら、
とても大きなものを亡くすんだよ。

なにを失い、なにを亡くすかだって?
静けさと平和さ。
このふたつを得るには、
いま自分の持つものに満足することさ。
人になにかを求めないで、これで
まあ充分だと思う人は
ゆったり世の中を眺めて、
自分の人生を、長く保ってゆけるのさ。

第44章 もっとずっと大切なもの
加島祥造「タオ---老子」(筑摩書房刊)より 





老子はろくろくも繰り返し繰り返し読み直しておりますが
これからも何度も読み返し読み続ける本のひとつだと思います。



http://www.bs-j.co.jp/tao/



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