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2006年04月23日 (日) | Edit |
月洞 譲著「老子の読み方」祥伝社NON-BOOKより (3)


PTAの母親が校長室を訪れると、
校長は用務員室へ行っているという。

そこで用務員室へ行くと、
校長は一杯機嫌で「よーっ、いらしゃい。
お酌をお願いできませんかね」と言う。

おかあさん連中も面食らったが、
よその学校にくらべて、校長先生がこんなに
親しみやすくのんびりしているようなら、

学校は安心だというので、
かえって評判がよくなった。


先生連中は、校長が言いたいことも我慢して、
われわれに任せているのだということを敏感に感じ取り、
校長に迷惑かけないようにと努力する。

旅行や行事の始めの式にも、
校長は一言「先生の注意をよく聞け」と言うだけなので、
すべて自分たちで綿密に計画して運営する。

一方用務員室では、そろそろ校長の来る時間になると
「おつまみ」を用意して待っている。

こういうような話を聞くと、ほんとうかなあと思う。
たしかに、その学校はうまくいっているし、
生徒の進学率がよいことでは毎年週刊誌でも騒がれる。

そこで「事件が起こることは心配しなかったのか」
と尋ねると、

「それは生徒の旅行中に事故が起これば、役所からは、
校長の事前の注意はどうだったのかと追究されるだろう。
またPTAのおかあさんたちが、『校長は学校で酒を飲んで、

母親連中に酌をさせた』という投書でも出せば、
懲戒免職ものだろうよ。でも、僕はそんなことはないと
信じていたから気が楽だった」と答えた。

もし、この校長の経営がうまくいっていたとすれば、
それは、この捨身の無心さにあるのだろう。

なにか実績を挙げてやろうという成心や邪心を
持たないのがよいのである。

今の世の中で何かをわざわざやる人には、
必ず何かコンタンがあると見てよい。そういう意味でも
「無為自然」は負けない生き方なのである。



湯川博士の家では、
漢学が家学(家代々に伝わる学問)であった。

博士も祖父や父から『論語』や『孟子』を
教えられたが、『老子』や『荘子』は
教えてもらえなかった。

その、親があまり見せたがらない書物の『荘子』を
盗み読みしているうちに、博士は中間子理論の
重大なヒントを得たという話がある。


次回につづく


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テーマ:哲学
ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
この記事へのコメント
味のあるお話ですね
私も老荘には凝りました!孔孟もよいのですが、老荘には神秘さを感じ、孔孟、老荘を学ぶと、人間の精神の奥深さを知ることが出来る様に思われます。現代では、とかく、知識豊富の行動力無しの批評家が多いなかで、なかなか胆識のある校長先生ですね。 
2006/04/24(Mon) 16:08 | URL  | 錬金術者 #-[ 編集]
捨身の無心さ
こころこさんがご自分のことを
成心や邪心だらけの人間であると自覚されているのは、
スゴイことだと思います。
人間なかなか、自分のなかのネガティブな部分を
認めたくないですからね。

校長先生の捨身の無心さは、ホントに学ぶところがあります。



2006/04/24(Mon) 15:32 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
やまんばさん
荘子の思想は老子と同じく無為自然を基本とし、人為を忌み嫌う。
老荘思想として一まとめに取り上げられることもあります。
老子には僅かながら政治色が残っているに比べ、荘子は徹頭徹尾俗世間を離れ無為の世界に遊ぶ姿勢になっている違いがある。

どうぞ引き続きお楽しみください。
2006/04/24(Mon) 15:19 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
すごい校長先生だ
うっわーーー!!!
自分は何か実績を成し遂げてやろうとする
成心や邪心だらけの人間ですう。

捨て身の無心さかぁ~~ すごいなあ。
簡単なようで、いざとなるとなかなか
できることじゃありません。
2006/04/24(Mon) 08:59 | URL  | こころこ #-[ 編集]
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2006/04/24(Mon) 08:19 |   |  #[ 編集]
続きが待ち遠しいです。
湯川博士の親があまり見せたがらない(荘子)を盗み読みしているうちにーーーーそこがおもしろいし、荘子のどんなところがヒントになったのか?続きは明日のお楽しみ。
2006/04/23(Sun) 17:42 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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