2008年10月30日 (木) | Edit |
ラマナ・マハリシ著 山尾三省訳「ラマナ・マハリシの教え」めるくまーる社より(70)


弟子 エゴ(私)に導かれた探究が、エゴ自身の非実在を
明らかにできるものでしょうか?

マハリシ エゴの現象的な存在は、あなたが、そこから
アハン・ヴリッティ(私であること)が起こってくるその
源に潜りこむことによって越えられる。

弟子 しかし、アハン・ヴリッティは、エゴが自身を表わしている
三つの形の内の一つにすぎないのではないでしょうか?ヨーガ・ヴ
ァシュタその他の古い聖典は、エゴを三重の形を持ったものとして
述べています。

マハリシ そのとおりであり。エゴは三つの体、粗大体、微細体、
因果体を持っていると述べられている。


しかしそれは分析的解明の目的でされたものにすぎない。もし探究
の方法がエゴの形に依存しているとすれば、いかなる探究もすべて
不可能になると考えなくてはなるまい。

なぜかと言うと、エゴが身につけるさまざまな形は無数だからである。
ジュニャーナ・ヴィチャーラ(知識の探究)のためには、それゆえ、
エゴはアハン・ヴリッティと呼ばれる一つの形しか持っていない、
という基本の上に進められるべきである。

弟子 しかしそれは、ジュニャーナを実現するには不適当なものにな
るかもしれません。

マハリシ アハン・ヴリッティという手がかりによる自己探求は、
ちょうど犬が匂いによってその主人を追い求めるのと似ている。

主人が一定の距離の見えない場所にいて、そこは犬にとって追跡不可
能ではない所だとしよう。犬にとって主人の匂いは、間違いのない手
がかりであり、彼の服装や骨格や姿などは問題にならない。匂いを
たどって、犬は迷わず主人を尋ねてゆき、結局は彼を見つけ出す。

弟子 他のヴリッティ(性質)から区別されて、アハン・ヴリッティの
源の探究が、なぜ自己探求への直接の道と考えられねばならぬのか、
という疑問が残ります。

マハリシ アハンという言葉そのものが非常に暗示的である。この言
葉の二つの綴り、アとハとはサンスクリット・アルファベットの最初
と最後のものである。この言葉によって連想される暗示は、それがす
べてを含むということである。なぜか。

アハンは存在そのものを意味するからである。
「私」ということ、あるいは「私であること」という概念は、慣用的
にアハン・ヴリッティ(「私」性)として知られているけれども、それ
は本当はその他の心のヴリッティのようなものではない。

なぜかというと、アハン・ヴリッティは、心のすべてのヴリッティの
それぞれに等しく根本的に関係しており、他のヴリッティはそのよう
な根本的な関係性を持っていないからである。

アハン・ヴリッティなしには他のヴリッティはありえないが、アハン
・ヴリッティは、それ自身で、他のいかなるヴリッティに依存する
こともなく存在することができる。

それゆえに、アハン・ヴリッティは、その他のヴリッティ(性質)とは
そもそもの初めから異なっている。




次回につづく


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テーマ:哲学/倫理学
ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
この記事へのコメント
粗大体、微細体、因果体
ケン・ウィルバー によれば次のように言われています。
また、因果体というのは元因体のことを指していると
思われます。

人間の身体や物質は → 粗大体
身体(プラーナ)、低次の心、高次の心 → 微細体
至福の心 → 元因体



身体(粗大) → 身体(プラーナ) → 心 → 心霊 → 魂(微細) → 霊(元因)

「自我」は「身体(粗大)、身体(プラーナ)、心」のことであり、
「観照者」は「心霊、魂(微細)、霊(元因)」の範囲のことだという。


2008/10/30(Thu) 19:16 | URL  | ろくろく #-[ 編集]
未知なる世界
やまんば、今日の掲載内容はとても興味を覚えました。漠然と感じていたことが文章に現されていると感じたからです。
「三つの体・・・粗大体、微細体、因果体」
エゴが身につけるさまざまな形は無数である
・・・・・・どういうことなのだろう???
自己探求は犬が匂いによってその主人を追い求めるのと似ている・・その様を想像すると、十牛図の牛と少年の図が重なって浮かんできました。やまんばにとって、禅とマハリシさんのお話はここでつながってきました。犬=少年 主人=牛

アハン・・サンスクリット語で存在そのものを意味すると書かれてある。アとハとは最初と最後のものである。その言葉で連想される暗示は、それがすべてを含むということである。今度は聖書の創世の書が思い出されます。
なんだか、やまんばの感覚が無重力状態に変化していく・・いまからのやまんばの生活を根底から変えていくような予感。モアモアしてきたけど、えらく大切なことが書かれていることだけは感じる。未知なる世界の扉を開く秘密の鍵がほしい・・
2008/10/30(Thu) 07:37 | URL  | やまんばさん #-[ 編集]
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