未済
老人の知恵というとすぐに想起する書物に
「易経」がある。
三千年も昔に中国で書かれた書物であるが、
今読んでもまったく素晴らしいものである。
現在では「易」というと易者のする占いの
ことと考える人が多いと思うが、
「易経」はもともとそのようなことを意図
したものではない。
2008-05-12 | 深層心理、精神分析 | コメント : 5 | tb : 0
絆
表題の字を読者は何と読まれただろうか。
「きずな」と読まれたことだろう。
親子の絆を大切にしようなどというときに
用いられる。しかし、これは平安時代の物語
などを読むと「ほだし」と読まれ、
それは馬の足にからませて歩けないようにする
綱を意味し、出家して仏門に帰依したいときに、
親子の情などの「ほだし」が邪魔になる、
という意味に用いられているのである。
2008-05-11 | 深層心理、精神分析 | コメント : 3 | tb : 0
女性の老師
禅の老師といえばだれしも男性を
イメージすることだろう。
どうして女がなってはいけないのか
という人もあるし、いつか紹介した
禅の「十牛図」にしても、
どうして男性の老人と子どもなのか、
女性ではいけないのは、と言った人
もある。
ところが、女性の老師は立派に存在
している。
2008-05-10 | 深層心理、精神分析 | コメント : 3 | tb : 0
老夫婦
夫婦も老年になってから、
途方もなく相手を嫌に感じるときがある。
そのときに、男女間で感じ方に差が
あるように思われる。
女性の側からの嫌悪感の表現としては、
「ぬれ落葉」というイメージが既に提出
されているようだ。
夫を「ぬれ落葉」と感じるとき、妻としては
そのべたつきに耐えられない感じがすること
だろう。
2008-05-09 | 深層心理、精神分析 | コメント : 3 | tb : 0
喪
最近は学校にいかない子どもが増え、
「登校拒否児」をどうすべきかがいろいろと
論じられている。
数年前のことだが、次のような子が居て、
深く印象に残っている。
小学四年生の男子。登校拒否ということで
心理療法を受けるために来談した。
2008-05-08 | 深層心理、精神分析 | コメント : 3 | tb : 0
秘密
名古屋で精神科を開業しておられる大橋一恵
先生が老年期について論じるなかで、
次のような例を発表しておられる(岩波講座
精神の科学6『ライフサイクル』)。
七十歳の女性が五十年前に人を傷つけるような
行為をしたため、最近になってそのことを
人から責められて困る、という訴えで来診された。
2008-05-07 | 深層心理、精神分析 | コメント : 2 | tb : 0
自伝
年老いた親とつきあってゆかねばならない人に、
次のようなことをよくおすすめしている。
それは、一週間に一度とか、親に会う日をきめ、
そのときに思い出話を聞かせてもらって、
それを素材としながら、親が「自伝」を作られる
のを手伝うのである。
2008-05-06 | 深層心理、精神分析 | コメント : 2 | tb : 0
青春の夢
青春の夢が自分の人生のなかで成就されながら、
年を重ねてゆく。そんな人生は素晴らしい。
こんなときの「夢」は希望とか理想
とかいう意味で言われるのだが、
文字どおり、本当に見た「夢」が成就されて
ゆくという話がある。
2008-05-05 | 深層心理、精神分析 | コメント : 2 | tb : 0
老いと病
前頁に述べたように、「新時代の医療文化を
どのように構築してゆくか」というシンボジウムに
参加した。
そのときに、免疫学者の多田富雄先生の言われた
ことが強く印象に残った。それを端的に言うと
「老いは病ではない」ということである。
多田先生は『老いの様式』(誠信書房)という書物も
編集しておられ、それには興味深い議論が展開されて
いて、一度お考えを聴きたいと思っていた方である。
2008-05-04 | 深層心理、精神分析 | コメント : 2 | tb : 0
新時代の医療
平成三年六月十三日に日本病院学会が開催され、
「新時代の医療文化をどのように構築してゆくか」
というシンボジウムに、皆さんよくご存じの、
NHK解説委員の行天良雄さんの司会で、
歴史学の木村尚三郎、評論家の上坂冬子、
免疫学の多田富雄という錚々たる先生方に
伍して参加してきた。
新時代の医療という点で、どの演者も共通して、
老いと死のことを話題に取りあげたのが
非常に印象的であった。





